出版社内容情報
第2期トランプ政権に戦々恐々とする各国指導者たち。ガザ「所有」や、カナダ、メキシコに脅しをかけるトランプ氏の論理は「強者の支配と弱者の従属」だ。同盟国をはじめ、日本を含む国際秩序はどう構築されるのか。不確実さに覆われた世界を国際政治学者が読み解く。
内容説明
覇権からの自発的撤退という選択をするトランプ。「偉大な米国」に世界はどう向き合うのか?国際政治を権力闘争だけから見るのであれば、力に勝る国は弱い国を支配し、その富と安全を奪うこともできる。ロシアがウクライナを攻めるのなら、アメリカはカナダ、メキシコ、パナマ、グリーンランドを制することもできるだろう。イスラエルの軍事介入を後押しすれば中東での勢力圏を拡大できる。覇権国の下の国際秩序に代わって、帝国としてのアメリカが復活するのである。
目次
1 2025年‐2024年(国際的なリスクとなったトランプ政権;米国に頼れない世界 ほか)
2 2023年(ガザ攻撃の無法―サイード没後20年の光景;イスラエルとハマス―暴力が暴力を生み出す ほか)
3 2022年(地域安全保障に拡大する日米同盟;アミニの死とイラン女性の反抗 ほか)
4 2021年(民主主義のイデオロギー化という愚行;中国の攻撃的台頭と台湾危機 ほか)
5 2020年(首の皮一枚で保たれたアメリカの民主政治;米中をめぐり日本が本当にすべきこと ほか)
著者等紹介
藤原帰一[フジワラキイチ]
1956年生まれ。順天堂大学国際教養学研究科特任教授・東京大学名誉教授・同大学未来ビジョン研究センター客員教授。専門は国際政治・比較政治・東南アジア政治。東京大学法学部卒業。同大学大学院博士課程単位取得中退。東京大学教授、フィリピン大学アジアセンター客員教授、ウッドロー・ウィルソン国際学術センター研究員、ジョンズ・ホプキンス大学国際高等研究院客員教授、東京大学未来ビジョン研究センター長、千葉大学国際高等研究基幹特任教授などを歴任。核軍縮を議論する「ひろしまラウンドテーブル」議長。主著に『平和のリアリズム』(第26回石橋湛山賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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