出版社内容情報
加齢と折り合いをつけてどう生きるか。92歳の作家が、人生を四つに分けるインドの住期の最後、「遊行期」という平穏な時に身をおいて考える。一方で、長生きは「老い」や「ボケ」も一緒に連れてくる。目・耳・歩行力などへの「養生」の工夫、人生100年を生き切るための明るい「修養」、そして執筆活動の根源を明かす。
内容説明
古代インドで人間の一生は四つの季節に分けて考えた。「学生期」から「家住期」「林住期」、そして最後の「遊行期」。「遊行期」には、憂いのない平穏な時が流れる一方で、老いもボケもやってくる。92歳の作家が、聴力・視力・歩行力、物忘れなどヒトとしての基礎力を維持する「養生」だけでなく、高齢期をよりよく生きるための「技法」を説く。
目次
第一章 ボケはやってくる
第二章 よりよくボケる
第三章 ボケを遅らせる養生
第四章 知的活動を続ける
第五章 「刺激」を求める
第六章 こころを自由にする
著者等紹介
五木寛之[イツキヒロユキ]
1932年、福岡県生まれ。作家。日本藝術院会員。幼少期を朝鮮半島で過ごし47年に福岡県へ引き揚げ。早稲田大学露文科中退。編集者、作詞家、ルポライターなどをへて『さらばモスクワ愚連隊』で作家デビュー、『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、『青春の門 筑豊篇』などで吉川英治文学賞、『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メタボン
18
☆☆☆☆ 92歳でこれだけ理路整然と書けることが凄い。体の老いと同時に意識や記憶も老いる。老いを否定せず受け入れる養生という考え方。より良いボケを目指してボケとともに生きる。誰かと一緒に食事する。鼻歌を歌う。上目遣いと下に視線を外すのを繰り返す瞼のトレーニング。視力・聴力・咀嚼力・歩行力が大事。蓄積した欲求不満やコンプレックスを一挙に放出しないように普段から解消していく。2025/04/03
funuu
7
また読んでしまった五木寛之さん。 92歳まだまだやる気がマンマン。 80歳後半で70年ぶりに歯医者以外の医者にいく。 五木寛之さんばかりのような人ばかりなら医療費はいらない。医者も不用。 まあスーパー老人の人、 真似は難しいが書いてある「ボケの道」は理解できる、 五木さんに言わせてると「修養」 散歩の習慣化と変化は大事2025/02/08
Go Extreme
2
ボケ・認知機能変化: 認知症 加齢 脳の老化 記憶力低下 判断力鈍化 認知機能の維持 意識のフォーカス 受容: ボケを楽しむ より良いボケかた アンチ・ボケ 老い肯定 ボケ予防: 読書 学び続ける 運動習慣 栄養管理 咀嚼力・歩行力維持 社会的要因: 社会的つながり 共同活動 孤立の防止 ボランティア活動 地域社会 心理的・精神的な健康: 好奇心 刺激 ストレス管理 心の自由 マインドフルネス ポジティブ思考 生活の質向上: 新しい趣味 旅行 ルーチン見直し オープン対話 環境の変化 人生を楽しむ姿勢2025/02/15
Humbaba
1
問題があったときにそれに対応する。それは必要なことではあるが、あまりにも激しく異物を排除することは必ずしも正解とはならない。自分の身体であっても新しいものが生まれることはあり、また、異物を取り入れたからこそ成長できることもある。そのさじ加減は難しいところではあるが、杓子定規に排除して綺麗な状態を保つことばかりが正解とは言えないのは間違いない。2025/04/30