出版社内容情報
「男はつらいよ」の車寅次郎を生きた俳優・渥美清。没後20年を記念し、不世出の名優の足跡を秘蔵写真とエピソードでたどる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
37
「何て言うのかな、ほら、あー生まれてきて良かったなって思うことが何べんかあるじゃない。そのために人間生きてんじゃねぇのか」渥美清さんが亡くなってはや20年。今年はBS放送で寅さん映画が目白押しで、楽しみながら観ています。やっぱり初期の作品の方が勢いがあり、魅力的。歴代マドンナや関係者のインタビューから浮かび上がってくる渥美さんは、車寅次郎という役柄を演じきったプロの俳優さん。苦労人だけに本質をつく箴言もたっぷりで、時折眺めたい本です。2016/09/03
ちろ
16
寅さんを演じる前の渥美清さんの姿勢や、佇まいと人柄が、マドンナと共演者たちに語られている。物静かだけど、鋭い観察眼をもった情緒深い人だなと思いました。山田洋次監督、黒柳徹子さん、永六輔さんのページが特によかったです。2016/08/07
天使の奇跡
3
また読んだ。というよりまた見てしまった。 野球でいう、名選手は名監督になれないけど、名監督になった人は名選手ではない。 寅さんも、人の恋愛相談は得意である。寅さんの場合は、成功しそうな機会もあったけど、幸せになるのが怖かったのでしょうね!2016/10/14
みゃんぱ
2
渥美清という俳優について知れば知るほど、喜劇役者であった彼の裏側の、孤独と虚無と寂しさを知るような気がする。 俳優としての渥美清は色気のある人だった、という人がいる。寅さんシリーズでは、笑ったり怒ったりと、はぜるようなシーンが多いイメージだが、ふと見せる細い背中や沈黙に、哀愁がただよう。2024/02/08