朝日新書<br> 憲法の良識―「国のかたち」を壊さない仕組み

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朝日新書
憲法の良識―「国のかたち」を壊さない仕組み

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022737649
  • NDC分類 323.01
  • Cコード C0232

出版社内容情報

なぜ、今、憲法が話題になるのか。憲法は何のためにあるのか。どう読むのが正解か。近代ヨーロッパで生まれた立憲主義の意味や、世界水準の議論にもとづく自衛隊と9条論、安倍改憲案のおかしさを、、憲法学の第一人者がシンプルに語る。

内容説明

憲法に関するおかしな言説が世にはびこっている。人びとがそれを信じるようになると、憲法がおかしな方向に変えられるリスクがある。条文自体も、解釈や運用も、ねじ曲げられる可能性があるのだ。その結果、起こるおかしな事態に巻き込まれるのは、日本人にほかならない。憲法学の第一人者が、見当ちがいの議論を一から解きほぐす。

目次

序章 九条をめぐる不思議な議論
第1章 憲法とは何だろうか
第2章 プロジェクトとしての立憲主義
第3章 改憲問題の本質とは何だろうか
第4章 「緊急事態条項」のあぶない実態
第5章 平和主義は単純じゃない
第6章 民主主義の核心とは何だろうか
第7章 憲法と戦争の意外な関係
終章 個人的体験からつかんだもの

著者等紹介

長谷部恭男[ハセベヤスオ]
1956年、広島県生まれ。早稲田大学法学学術院教授。専門は憲法学。東京大学法学部卒業。学習院大学法学部助教授、東京大学教授などを経て2014年より現職。15年、衆議院憲法審査会で安保法案を「憲法違反」と発言し物議をかもした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てつ

47
憲法改正には反対ではない。ただし、変える必要があれば、の話である。今の憲法で不都合があるのか、あるなら何故今の社会は成り立っているのか、という簡単な論理は間違っているのでしょうか。2018/11/18

nagoyan

13
優。2018年刊。内閣法制局の集団的自衛権一部容認解釈。新安保法制成立後、改憲が政治日程にあがりそうな時代に書かれたもの。憲法は法律と違う。憲法は法律で不都合が起きた場合に国民(実は、裁判官)の良識を発動させる契機となるもの。憲法は、比較不能な価値を抱く人々の共通利益(公益)を図るためのもの(立憲主義というプロジェクト)。自衛隊は、立憲主義からすれば合憲。9条の価値は、ゼロベースからの説明を政府に求める点にある。いやぁ。長谷部先生の議論は、いつ読んでもスッキリ。2022/09/27

sonettch

11
「少なくとも民主政治の下では、ある人に政治を任せてうまくいかなければ、その人の首を切ることもできます。ある政策がうまくいかなければ、別の政策を試すこともできます。独裁政治では、そうはいきません」(p.158)←「早くそいつの首を切れ」という熱い思いが伝わってきて、胸アツです。2018/05/27

tolucky1962

9
9条でいう戦力自衛隊は認められる。これが法の解釈だ。目前に人が倒れていれば法より命を優先する。人質のため犯人を超法規的釈放したハイジャック事件は理解された。表現の自由に対しヘイトスピーチは制約されるが説明は必要。同様に自衛隊の存在理由は認められ,自衛隊は何をできるかのポジティブリストが検討される。もし憲法改正で軍を持てば,ネガティブリスト以外はできることになる。何が起きるからわからない,何でもできるようにしないと困る。ぎりぎりの判断はできない,責任を負うのは嫌だという覚悟なき政権はダメという。 2020/11/01

なななな

6
やはり、色々な見方があるものですね。さて、リアルにこの問題はどうなっていくのだろう???2018/05/09

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