内容説明
人生の幸福は、「現在」を大事にすることにあります。将来の利益のために、現在を犠牲にするのは最悪の生き方。あらゆる宗教が、現在を大事に生きよと教えています。ひろさちやが教える「お金と時間」とうまくつき合う智慧。
目次
1 企業の奴隷になるな
2 欲望の奴隷になるな
3 ちょっとぐらい損をしよう
4 お金と時間、どちらが大事?
5 良質な時間・悪質な時間
6 未来に対する権利と責任
7 現在を楽しめ―カルペ・ディエム
著者等紹介
ひろさちや[ヒロサチヤ]
1936年、大阪府生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒、同大学院博士課程修了。気象大学校教授を経て、現在、大正大学客員教授。仏教を中心に、宗教や生き方をわかりやすく説く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コウメ
56
「ノート」日本と海外の労働に対する価値観の違いを習慣や宗教からみた日本という国を考える1冊。本書は最初に「人間の幸福」とはなにかと問いかけている。作者のこの幸福の意味は「時間」だと結論づけている。/労働時間を減らせばもちろん貧乏になるしかし、昔の江戸時代は人々は1日4時間しか働かず生活していた。人々はニコニコとまるで「趣味で貧乏をしている」/フランス・イギリスでは定年を早く迎えたいとデモをおこしたその理由は自分たちはやりたいこと目標や夢があるという、日本はどうか逆に定年を伸ばしてくれと願うだろう。2019/10/05
グリーンクローバー☘
28
そうか…。今を幸せに過ごすことに意味があり将来のためにと無理してまで苦労する必要はないのね。少しの労働と少しのお金でゆったりとした時間を楽しむ=貧乏を楽しむ。災害に個人で備蓄するのではなく、高い税金を払っているのだから市県国単位で備蓄してもらう!ホントだわ。(うちは何も備蓄してない)娘に勉強を強いている私を戒める為にも読了しました。好きな事を見つけて頑張れているだけで幸せなんだね…。そーなのね…。日本がゆったりとした時間を楽しめるなんてまずないだろうなぁ。江戸時代は終わってしまっているからね。まぁ適度に。2020/03/22
ともとも
24
宗教の理念、哲学から、いかにそんな世の中で自分らしく生きていくか・・・ とてもゆるく解り易く書かれていて、 社会、組織、人、そして個人の隔たりというのを強く感じながらも、 いかに、がんじがらめになりながら、日々を息苦しく生きているなぁ~と 自分をしみじみ振り返ってしまいました。 そして、縛られ過ぎず、自由過ぎない、そんな生き方こそが理想であって、 生きることはそれに向かって生きていくいわば、修行のようなものなのかも しれないと思ってしまいました。 2016/10/30
kyon
14
久しぶりに、ひろさちやさんの本を読んだ気がします。あれ?こう言う書き方の作風だったかしら?と思いました。 中盤で、「働く権利ではなく怠ける権利」と言う話しに話しの方向性がわからなくなりかけましたが、最終的に「現在をしっかり生きよ」&「時間持ちになろう」でなるほどっそう言う事かと思いました。2019/03/31
やえもん
10
自分を大事にすることは現在を大事にすることです。過去を追うな!未来を願うな!現在をしっかりと生きろ!とお釈迦様はおっしゃっているそうです。時間もちになりましょうという提案に同意します。落語、お話、寓話、ほんものの宗教のなかにも時間持ちになるための方法があることがわかり楽しめました。合掌。2010/12/30