朝日文庫
信子

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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022648556
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

獅子文六ブーム再燃中! 新米教師の信子は郷里の大分から東京の大都女学校に赴任する。学校を二分する校長と教頭の勢力争いや、一筋縄ではいかない寮の女生徒たちに、持ち前の度胸と真っすぐさで向き合い、奮闘する信子を軽快に描いた、おんな版「坊ちゃん」。

内容説明

大分から上京し大都女学校に赴任した新米教師の信子。初めての東京生活に戸惑い、学校を二分する校長と教頭の勢力争いに巻き込まれ、一筋縄ではない寮の女生徒たちに手を焼きながら、信子は持ち前の度胸と真っ直ぐさで奮闘する。爽快な女版『坊っちゃん』。

著者等紹介

獅子文六[シシブンロク]
1893年、神奈川県生まれ。小説家・劇作家・演出家。慶応義塾大学文科予科を中退後、フランスへ渡り演劇理論を学ぶ。日本へ帰国後、岸田國士、久保田万太郎らと文学座を立ち上げ、演劇の振興に力をそそいだ。一方、獅子文六の筆名で執筆活動をはじめ、1934年に文芸誌『新青年』に掲載された『金色青春譜』でデビュー。69年に逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヨーイチ

35
昭和十年代に女性雑誌に連載された。ちくま文庫とAmazonのおかげで文六先生の物は結構読んで来たのだが、本書は冒頭から少々違和感があった。正体は漱石の「坊っちゃん」を模した、一人称語りの所為であると直に知れた。「坊っちゃん・女版」で紹介の殆どは済んでしまう程。テレビドラマとか映画のように主人公・脇役が躍動してサクサク進んでいく。いや事実は逆で昭和のホームドラマって文六先生とかを(一人ってことはないと思うが、あと松竹の喜劇映画とか?)参考・手本にして造られたのではないか?って仮説が浮かんだ。続く2017/12/31

Yu。

27
人って、ついついその時の感情に流されがちになってしまう‥ 新任教師“信子”もまさにソレで、様々なトラブルを抱えてしまう事となるのだが、良くも悪くも22歳という年齢を鑑みるとソレが等身大なんだな‥ 様々なタイプの人間がいるなかで成長していく過程に共感出来る慈愛の物語。。過去・現在・未来、どの時代になっても“優しさ”がなによりも大切なんだな と思う(*´ー`*)2019/12/08

みつ

20
戦前の連載小説。九州から上京して女学校に赴任した22歳の女教師信子の一人称の語りで物語は進む。校長先生(女性)を当時の軍人である「宇垣大将」と密かに呼び(p20)、「現代の女学生」を「手紙を書くのが商売」(p156)として紙の統制に話題を持ってくるなど、同時期の『悦ちゃん』と比べても戦時色が強い。信子は反抗的な生徒を(内心)「チンピラ」と見下す(p84)こともあるが、一本気で人情味もある、ある種典型的なヒロイン像。作者の語りの名人芸は冴え渡り、カタカナの使い方など表記の工夫も効果的で、驚くほど読み易い。2021/10/28

ぼぶたろう

15
筑紫の郎女、信子が女学校の教師として上京し、派閥や生徒に揉まれながらも真っ直ぐ生きている様を描いた爽やかな作品。獅子文六さんの描く女性は不自然さがなくて読み心地が良い。きっと根源的な部分って変わらないんだろうなぁ。。時代の風俗にときめき、錆びない人情に微笑みながら読みました(^^)2017/10/13

まあさん

14
こんなにも読んでいて幸せな気分にしてくれる小説はそうそうありません。悦ちゃん然り、作者の描く人物は小気味よく気っ風が好い。ずっと読んでいたいなぁ、と思わせてくれます。2018/08/22

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