出版社内容情報
「自分を産んだ母親にやさしくできない自分に、母親になる資格はあるのだろうか」。14年ぶりに出奔した母と私は再会した──。『ふがいない僕は空を見た』(新潮文庫)で山本周五郎賞を受賞した著者による「家族になること」の難しさ、素晴らしさを描いたみずみずしい傑作。
内容説明
「自分を産んだ母親にやさしくできない自分に、母親になる資格はあるのだうか」同棲を始めてから3か月、14年ぶりに再会した母親は、13歳年下の男と一緒だった―。家族であること、家族になることの困難と希望を描き、共感を呼ぶみずみずしい傑作。
著者等紹介
窪美澄[クボミスミ]
1965年東京都生まれ。作家。短大中退後、広告制作会社、フリーの編集ライターを経て、2009年「ミクマリ」で第8回女による女のためのR‐18文学賞大賞を受賞しデビュー。11年、受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』で第24回山本周五郎賞を受賞、本屋大賞第2位に選出される。12年『晴天の迷いクジラ』で第3回山田風太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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読書素人本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
159
再度でしたが、ほとんど話を忘れてました。前回の読んだトキの自分のレビューでは「窪さんらしくない」みたいなコトを書いてましたが、改めて読み直すとちゃんと窪さんらしさは表れています。やっぱり読むタイミングや読み込みって大切なんですね。2編の短編からなる本作ですが、やはり表題作が絶品です。主人公の母親の姉(伯母)達が本当に個性的で、こういう生き方、考え方ってきっと女性にしかわからないし、伝わらないんだろうなと感じました。ちょっとクセのある主人公を優しく、距離を考えながら接する「向井」君が本当にナイスガイです。2018/04/22
新地学@児童書病発動中
115
家族を主題にした2つの小説。どちらの小説にもやりきれなさと悲しみがある。人間である以上家族のことを完全に断ち切って生きるのは難しい。やり切れなさはそこから来る。表題作はイラストレーターとして自立して生きようとする女性が主人公。少女の時に家を出ていった母親との関係がぎくしゃくしている。主人公は仕事と家族の悩みに押し潰されそうになったりする。それでも、もがきながら懸命に生きていると、かすかな光が見えてくる。その瞬間が好きだ。救いは求めて得られるものではなくて、生きること自体が救いなのかもしれない。2018/06/06
masa
77
ひょうきん者の友人が家族の前で「ちゅーぺってぃんぐ」と口にし、アイスより空気が凍ったと聞いた。僕も家族の前で「びっくりとりす」と口にしてしまい、何よりその事実にビックリしたことがある。いつからか家族は、最も気の抜けない存在になった。何故、誰もが家族を演じ続けるのだろう。大好きな人にも自分の荷の重さや意味なんて正しくは伝えきれなくて、例え頭ではそれを理解できていても、誰かと比較され軽んじられるのは辛い。だから激しく吐き出してよ。青空の前触れだと信じてクラウドクラスターを愛するように、僕はそれを受け止めるよ。2018/03/19
えりこんぐ
67
自分の母親をうまく愛せない..幼い頃の傷は30歳を前にしても消化できない。さとこは優しすぎるのかな?どんな理由があったにしろ、子供を置いて出て行ったのは責められても当然な気がする。今回の窪さんは合わなかったかな。やっぱり長編が好き。2018/10/19
hit4papa
66
家族を捨てて13歳下の男と結婚生活を営む母。三十のバースデーを迎えた娘 紗登子は、14年振りに再会してから複雑な思いを抱えたままです。カレシとのゴタつきもあって、つい強い口調で母にあたってしまいます。クラウドスター=積乱雲は、太ってモコモコな母の姿を表していて、このタイトルは秀逸です。さて、紗登子は、クラウドスターを愛せるのか?収録作「キャッチアンドリリース」は、離婚家庭の男女中学生の思いがつづられた作品です。世間でよく見られる、ちょっとしたやるせない感のある物語。メソメソしていない分、リアルを感じます。2019/08/07
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