朝日文庫<br> 村上春樹はくせになる (増補版)

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朝日文庫
村上春樹はくせになる (増補版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 285p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022647924
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0195

出版社内容情報

国際的評価がありながら、刊行する小説はすべてベストセラーになるというまれな作家、村上春樹。デビュー作から最新作までを、巨大な網の目状のアーカイブとして読み解き、作品の魅力と秘密をさぐる。文庫化に際して2作品を増補。

内容説明

今や世界中の読者が最新作を待ち望んでいるハルキ作品。繰り返し現れる「闇の力」、「鼠」や「羊男」は何を意味するのか。作品にちりばめられた謎とつながりを読み解けば、もっと深く読むことができる!文庫化に際し、最新長編『1Q84』『多崎つくる~』の項を大幅加筆。

目次

1(ようこそ現実へ―『アンダーグラウンド』『約束された場所で』;ここに来て―『スプートニクの恋人』;もうひとつの社会復帰―『神の子どもたちはみな踊る』;メタファーの森)
2(失語からの出発―『風の歌を聴け』;作家「鼠」の死―『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』;「終り」の終わり―『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』;埋葬された時間;世界の端で踊る;空中庭園の失墜;井戸を埋める;鏡よ、鏡よ!)
3(「リトル・ピープル」とは何ものか―『1Q84』;「魔都」名古屋と、十六年の隔たり―『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』)

著者等紹介

清水良典[シミズヨシノリ]
1954年奈良県生まれ。文芸評論家。愛知淑徳大学教授。立命館大学文学部卒業。86年、『記述の国家―谷崎潤一郎原論』で群像新人文学賞(評論部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

55
この本を読むと、村上春樹という作家の特異性がよくわかる。繰り返されるメタファーの裏にあるものはいったい何なのか。それは村上春樹そのひとなのではないだろうか。作品を文章で批評する難しさも改めて感じた。2015/11/20

Carlyuke

39
家にあった有隣堂のブルーのカバーの文庫本の表紙を確かめるとこの本だった。途中まで読んでいて, そのまま未読になっていた。改めて最初から読み出したが面白かったし, 村上春樹について気づかなかったことを気づかせられた。「アンダーグラウンド」,「約束された場所で」が村上のターニングポイントだった。毎回の作品で文体や方法を変え, 実験をしている。常に変化しようとしている。海外の読者を意識している。 自分が村上作品を読むときにはストーリーに集中するのが中心なので, この種の本を読んで初めて気づくことも多い。2018/09/18

おさむ

38
喪失、パラレルワールド、エディプスコンプレックス、ユング心理学の影響……村上春樹の底流を踏まえつつ、主要作品をとても真面目に分析解説しています。阪神大震災とオウム事件があった1995年が、ターニングポイントという見方は正しいですね。2015/11/12

Monsieur M.

6
すでに四半世紀以上(!)にわたり、村上春樹の小説はほぼすべて読んできた。でも、作品の中に散りばめられる多くの謎について、自分なりにでも読み解くことはせず(できず)、「よく分からなかったけど、面白かったなあ」で済ませてしまってきた。そんな村上春樹の作品が、少しは分かるようになることを期待して、本書を手に取ってみた。少なからず、気付くことや新たな視点のようなものを、得られたと思う。また、村上春樹の作品を、読み返してみたくなった。2016/08/13

t-bone

2
小説を読み終える、とはどういうことか。自分では「読み終えた」と思い、誰かに内容や感想を尋ねられると一定のことを話すこともできる。しかし、果たしてそれで読み終えたと言えるのか。本書を読み終えた今、村上春樹の著書をもう一度読み直さなければ、という思いが頭の中に充満している。そうした後、きっと本書も再読するのだろう。2015/09/23

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