内容説明
無口ながらも子煩悩な父、故郷・長岡の水まんじゅうを喜んでいくつも食べた父、部下の死を心から悲しみ、遺族の前で号泣した父…。息子の目に映った山本五十六は愛情深く、繊細で、過酷な運命と職務に傷ついていた。太平洋戦争の幕開けを担った軍人の素顔を描いた書。
目次
蚊帳の中の父
傷痕
水まんじゅう
鎌倉の家と青山の家
慶応びいき
ユーカリの木
私の病気
父と葉巻
母のこと
父のしつけ
黒の手帳
鳩
憲兵
最後の夕餉
太平洋戦争
父の死
著者等紹介
山本義正[ヤマモトヨシマサ]
1922年東京都生まれ。故山本五十六元帥の長男。府立一中、旧制成蹊高校理科、東京大学農・工学部大学院を経て、水産・製紙・電子機器会社の開発・研究エンジニアとして勤務した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamatoshiuruhashi
9
昭和44年、光文社カッパブックスで刊行され絶版となった本の加筆再刊行書。もう45年も前にそのカッパブックスで読んだのだが、記憶と自分のそれからの人生によって変わった受け取り方、そして加筆部分のおかげで、著者の当時の「時勢」に対する考え方がより書かれているなど前の印象と大きく変わった気がする。しかし山本五十六の私生活、家族にしか見せられない「私人」としての側面は、歴史上の人物を理解するうえで重要な要素であろうし貴重な資料となるだろう。2015/09/01
青葉麒麟
7
なんて子煩悩な父親なんだろう(^ー^)こんな父親だったら子供は真っ直ぐに育つと思う。甘い物が本当に大好物で吃驚(゜ロ゜)2012/02/01
波 環
6
阿川弘之による評伝とは随分違う印象の山本であった。一流の作家が筆を尽くしても、息子が振り返っても、人間の多面性は描ききれるものではないとよくわかる。2014/11/11
馨
4
とても家族思いで、しかし不器用な愛情表現しか出来ない方だったんだなぁと思いました。 幼少の頃、実父からの扱われ方が酷く、心の傷が残っていなかったろうか心配になりました。2012/12/05
non
3
('13-155)軍人としての、戦時の山本五十六氏を知りたかったんだけど、タイトル通り父としての姿、家庭での姿。子どもの目線からなので、であっただろう、と予想を脱し得ない、、のはしょうがないことか。‘戦争を終結させるのは政治の力であり、戦いは和平を結ぶためのやむをえぬ手段’2013/09/14
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