朝日文庫
キュア

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  • サイズ 文庫判/ページ数 358p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022645692
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

若き外科医の斐川竜介は、肝臓ガンに冒され余命1年であることを知る。絶望の中、自分の患者だったリストカットの少女に支えられ、最先端医療を求める末期ガンの男や、「ガンを克服した」スピリチュアルのカリスマとの出会いを通し、自分だけが与えられる「治療」を模索する。

著者等紹介

田口ランディ[タグチランディ]
1959年生まれ。作家、エッセイスト。2000年長編小説『コンセント』でデビュー。01年『できればムカつかずに生きたい』で婦人公論文芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

タナオ

14
私は活字を脳内で映像化して読むタイプだから序盤の雛鳥を助けて穴という穴から血を噴き出すシーンでもう白目。初めは現実離れしたように感じたけど読んでいくうちに、地球の環境問題や現代医療の問題が蔓延っていて読んでいてヒリヒリした。話の核自体はゆっくりしか進んでないけど角度を変えて目を変えて見せられるから地球を3周くらいした気分になった。自分は地球の一部で、地球も自分の一部というセリフが読了後妙に感覚として心に残った。2021/01/31

やーるー

10
生きながらえさせる医療の限界、死を美化している訳じゃない。手術や投薬や延命措置で疲弊していく生命、超未熟児としてこの世に産み堕とされた子ども達。尊厳死。祈り、祈り、祈り。誰にでも平等にいつか必ずやってくる時。生きて欲しいだろうか、生きたいだろうか。そろそろ考え始めないとな。2017/07/15

Hiroyuki Takahata

5
「ほんとにそうかも」意識でわからないものを人は信じられない。しかし、意識とは、人類が社会性を高める過程で得た生物反応に過ぎないなら。意識は全能ではない。心臓を自分で止められないことからもそれはわかる。そして自我や意識を全能と勘違いする人類は、地球の癌細胞に他ならない。2015/02/09

Hiroyuki Takahata

4
なぜかこの本は何度も読んでしまう。大切すぎて、深すぎて1回では本当に入りきらないから。きっとこの先も何度も読み、そしてその度に茫然とするのだろう。2017/05/31

meow3

4
テーマがとても重く前半を読むのがとてもきつかった。現代の終末医療のあり方に疑問を抱いたシャーマンの血筋の医者がガンになり、いかにして人らしく生きて死ぬかを模索する話。ただ、やや誇張されて書かれているかな?という箇所もある。現代は抗がん剤がかなり効果のあるものもあり、小さくしてから切除という形で助かった人の話を聞いたことがあったので。断食して固くなったら切除というのは勉強になりました、覚えておきます。2016/03/13

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