内容説明
独身図書館職員・敦子、専業主婦・まどか、バツイチライター・千里。ジュリー・ファンの3人が、老親や口うるさい配偶者、自分勝手な子供、ままならない自身の体と悪戦苦闘しながら、“未来”を見つけていく。女の人生の悲喜交々をユーモアとアイロニーたっぷりに描く、ウイズ・エイジング物語。
著者等紹介
平安寿子[タイラアスコ]
1953年広島県生まれ。作家。広告代理店、映画館勤務などを経てフリーライターに。99年『素晴らしい一日』でオール讀物新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
天の川
56
連作短編集。更年期を迎えた女性3人。症状はそれぞれ、恋心、介護、離婚、再就職…抱える問題もそれぞれ。彼女達が更年期を乗り越えていく原動力はジュリー!若い頃の王子様のような美しさ、ソロになってからのカリスマ的パワー、高齢になり虚飾を脱ぎ捨て、あるがままを受け入れながらファンと歩む成熟した優しさ。ジュリー大好きなリア友が貸してくれた一冊。なるほど〜。彼女が楽しそうに語るのがわかる気がしました。2022/08/20
湘子
44
初めて読む平安寿子。ようこそ更年期!こわくない更年期!と、更年期予備軍というか、これからその時期を迎える年代がより楽しめる本かな。これでもかってくらい更年期な主人公たちの日常が書かれてるから。さらにジュリーファンならかなり興味深く読める本。ジュリーに興味ない人も、きっと最近の彼の歌を聴いてみたくなるよ。あとがきの『もう、いいよ。大人をやるのは少し休んで、女の子に戻ろう。』いい言葉だー☆2013/12/16
ゆみねこ
36
独身図書館員敦子、専業主婦まどか、バツイチのライター千里。更年期を迎え体の不安、家族の問題、将来への漠然とした不安をかかえる彼女たちが、ジュリーという永遠不滅のアイドルを軸に未来を見つけて行く。楽しい!こういう群像劇は今までなかった?更年期の女性の悲喜こもごもが語られていて、ちょっぴり切なくそして笑えて。ジュリー、最近の歌も聞いてみたくなったわ。80年代までの歌は全部歌えるのになぁ。「もう、いいよ。大人をやるのは少し休んで、女の子に戻ろう」名言だわ!2012/06/13
coco夏ko10角
30
登場人物達の熱にあてられ、ジュリーを聴きながらこの感想を書いてる。平さんってジュリーファンなんだ、と思ったらあとがきでびっくり。更年期小説の構想が先にあってそれからジュリーを軸に据えて書くことになったとは。登場人物達と近い年齢になったらまた読み返したい。2015/10/05
カッパ
23
ジュリーーー!!となる本です。とにかく、ジュリーの写真と歌を聴きたくもなりました。作者も好きなのでしょうか???アラフォーやアラフィフが主人公であり、人生の苦しみをジュリーーーに救われながらともに生きているところが素敵でした。私もまさにこれからこの年代になるのでイメージが湧いてよかった。2018/05/18