内容説明
還暦過ぎの息子が、90歳の母親を自宅介護する日々をユーモラスに綴ったエッセイ。何度も聞いた昔話を楽しく聞く方法、デイサービスに行く直前に「今日は行きたくない」と言われたときの対処法、介護をしていない兄弟との相続問題など、難題を明るく乗り越えるノウハウが満載。
目次
第1章 対応力(睡眠薬;山姥;白い膜 ほか)
第2章 生・病・老・死(希望入院;あん殺、失敗;毒には毒 ほか)
第3章 話し相手(美容院;私は幽霊を見た;昔の話 ほか)
著者等紹介
湯川博士[ユカワヒロシ]
1945年青森生まれ、東京育ち。法政大学卒業後、出版社勤務。『将棋ジャーナル』編集長を経て84年から文筆業。『なぜか将棋人生』(朝日新聞社)でデビュー。07年『大江戸将棋所・伊藤宗印伝』(小学館文庫)で将棋ペンクラブ大賞。趣味の落語では芸名・仏家シャベルで活躍。街頭紙芝居・蛙の会に所属。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たんにゃ
6
△介護の世界も少しずつ変わりつつある中で自宅介護で試行錯誤の生活ぶりを読ませていただき頭が下がる思いでいっぱいです。 悩みながらも考え方、見方を変え、笑につなげていくところはあっぱれ!なのです2015/09/24
patapon
4
「ペコロスの母に会いに行く」を読んで、前に息子による母親の介護本が他にもあったはず、と思いだし再読。「ペコロス」が介護を笑いでくるみ抒情性を与えたとしたら、「山姥」は介護を笑いと攻めの姿勢で乗り切る現実的な力を与えてくれる。 著者の趣味と実益を兼ねた落語ネタが多く、言葉遊びが巧みでうまい!とうなっちゃう中で「過介護」という言葉が印象に残る。周囲の批判が怖くて過剰に介護せざるを得なくなる悲劇(両者にとって)。ぜひぜひ当事者にも、たまにお年寄りに会う方にも読んで欲しい本。NHK、ドラマ化しませんか?2015/11/08
根室
4
母親は大事に育ててくれた大切な存在でも、認知が入ってきてる親の食事やうんこの世話などを子供が在宅でするのは精神的にも肉体的にも相当つらい。それも奥さんと一緒に年金で生活しながら。 日々を楽しくやろうという工夫と、熱くなる自分と冷静に向き合う気持ちが大切になる。 老いれば自分たちはどう生きていくのか。超高齢化な社会は前例がないのでわからないことが多い。 長寿の国とはいえ、福祉が充実していなければ良いことばかりとはいえないと思った。2014/03/14
愛
3
私は、介護を経験したことがないのでイメージでしか大変というのがわかりませんが・・。 介護の具体的な大変さの内容、介護者として、楽になる考えの持っていき方が書いてあり、まだ先ですが親の老後や、自分の老後の参考になりました。 介護を初められた方、これから介護を初める方、まだまだ介護は先の話だけど・・という方、幅広い方に クスクス笑いながら読める本です!!2013/01/23
kokada_jnet
3
将棋本を中心にした、この著者の本はほとんど読んでいるが。どれも、独特の価値観が提示されていて面白い。この本は、実母の介護の体験記。2011/09/04