内容説明
薩摩藩士・是枝亥次郎は、藩命を受けて琉球に向かう船上で嵐に見舞われる。漂流の末、行き着いたのは、女首長が支配し、天からの声「天唄」を信じる人々の島だった。自然や命、性を謳歌しながら暮らす日々。言葉も習慣も、武士の権威も通じない南の孤島で、侍たちが辿る運命とは。
著者等紹介
坂東眞砂子[バンドウマサコ]
1958年、高知県生まれ。奈良女子大学家政学部住居学科卒。大学卒業後、イタリアのミラノ工科大学、ブレラ美術大学に2年間在学。98年より2007年までタヒチに暮らす。『死国』(93年)はホラー小説ブームの先鞭となる。96年『桜雨』で島清恋愛文学賞、97年『山妣』で直木賞、02年『曼荼羅道』で柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いたろう
7
江戸時代、船が難破して流れ着いた、女首長と「天唄歌い」の南海の孤島。坂東眞砂子のキーワード「異世界譚」「南の島」「生と性」がすべてミックスされ、坂東眞砂子ならではの世界が広がる。 2013/01/23
wei xian tiang
2
「死国」は良かったが,本作は今一つ楽しめなかった。その理由は薩摩,琉球,唐人,オランダ,スペイン,イタリアという各国漂着者の造形があまりにステレオタイプだからだろう。出身国は絞り,国民性よりも人物を深堀して多少の意外性を持たせた方が面白くなる。2018/02/17
me
2
鹿児島弁が難しかったですが面白かったです。 本当にそんな時代もあったのかもと思えました。 2014/04/23
猫草
2
やっぱり坂東眞砂子の世界!時代を超え 現実と幻想が倒錯し 死と生 悪霊と天の声・・・自由と束縛と・・・楽しめた〜っ!2014/03/06
Mika Ando
2
★★☆☆☆死国に通じる不思議な感じ。2011/11/07