内容説明
文化大革命末期に細々と再開された大学教育の中で日本語を学んだ著者は賢治の「雨ニモマケズ」と出会い衝撃を受ける。「日本人=鬼」のイメージを払拭した賢治文学の魅力を通して触れあった日中両国の人びとの熱い友情にあふれた若き日の研究生活と深い文学論。
目次
プロローグ
第1章 宮沢賢治との出会い(「残りもの」の日本語;イーハトーブからの師 ほか)
第2章 宮沢賢治ショック(『雨ニモマケズ』の衝撃;現代中国での『宮沢賢治』翻訳第一号 ほか)
第3章 日本留学(軍服からスーツへ;謝々!日本のみなさま)
第4章 宮沢賢治の解読(「小さなこゝろの種子」とは何か;『雪渡り』の彼方 ほか)
著者等紹介
王敏[ワンミン]
1954年中国河北省承徳市生まれ。大連外国語学院日本語学部卒業。四川外国語学院大学院(日本文学)修了。同学院専任講師となる。文化大革命後、大学教員から選出した国費留学生として宮城教育大学に留学。お茶の水女子大学で人文科学博士号を取得。宮沢賢治を研究。東京成徳大学教授を経て、法政大学教授、上海同済大学客員教授。日本ペンクラブ会員。中国優秀翻訳賞、山崎賞、岩手日報賢治文学賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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