内容説明
自他共に認める「機械オンチ」がパソコン、ワープロに初挑戦。涙と笑いの失敗を繰り返しながら、ついに『ASAHIパソコン』連載の原稿を何と海外からパソコン通信を駆使して送り込むまでに成長してしまう。ちょっぴりハラハラ、たまにはヨシヨシ、でもどこかユーモラスな、異色の夢ダイアリー。
目次
短歌のためならエーンヤコーラ 思いきって、誌上でワープロ宣言します
勇んでマウスを動かしてみてもなぜか画面は静止したまま とほほほほ
今度のエッセイ集のあとがきはまだ手書き かしゃかしゃ書けるとかっこいいのに
パソコン用でなければおしゃれな机もあるのだけれど マックの新居探しはおあずけに
ニューヨークのパソコンショップでチェスのソフトを買った なんとなく秋葉原感覚
コンピュータチェスはとても優秀 夢中になった父はマック用のサングラスを借りてきた
パソコン通信初体験 多彩な宇宙がマックの窓から見えてくる
指揮者の岩城宏之さんから愛用のワープロをお借りした よし、やるぞ!
できたよーん、と思ったら三時間の苦労が水の泡 ふぇーん
パソコンのショールームにレディスコーナー 女性も親しむ時代です〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
364
本書の出版が1995年。俵万智さんがパソコンに挑戦していたのは、それよりも以前なので機種も随分古く、今からすれば当時の機器はそんな段階だったのかとパソコンの進歩にも昔日の感を持つ。「ファックスや留守番電話だってちゃんと使いこなし」、TV番組の録画も2/3は成功するほどに「メカには滅法強い」万智さんの奮闘ぶりが微笑ましい。そんな彼女も今では原稿はすべてパソコンで書いているのだろう。彼女も述べているが、使い始めるとその便利さにもはや後には戻れないのだから。2021/10/29
toshi
12
個人的に顔が大好きな(笑)俵万智が当時のハイテクのパソコンおよびワープロに挑戦した時の日記風エッセイ。 エンジニアとしてパソコンは設計したことも有る私からすれば、素人さんはこんな風に思っているのか・・・と新鮮な発見ばかり。 当時、一般の人がパソコンを使うことは殆どなかったと思うけど(私も仕事で使わなければ触ってなかったと思う)、環境に恵まれた面はあるものの果敢にも挑戦したのはたいしたもんだと感じました。2019/04/24
凪織
6
短歌集を読む前にエッセイを読んでしまった。俵さんの文章には温かみがあって、どこか無機質な印象を抱きそうなパソコンやワープロに親しみを感じる。コラムが連載された年が私の生まれる前。今のパソコンとの差をひしひしと感じた。随分便利になったのだなぁ。でも、慣れない機械相手に四苦八苦したり、ゲームにハマっちゃったりするところは変わらない。時折はさまれる短歌が素敵。2014/11/28
双海(ふたみ)
3
機械がめっぽう苦手な万智さん。パソコンってよくわからないよね〜共感しました。2013/01/08
肘樹
0
くそおもろい2011/07/06