出版社内容情報
心の病の多くは社会関係から生み出されている――。精神科医の著者は、「脳の病気」「薬で治す」という従来の精神疾患の認識を改め「社会性の病」「患者の物語を紡ぎ直す治療」への転換を提唱。社会自体を変えていく必要性を訴える一冊。
【目次】
内容説明
心の病の多くは社会関係から生み出されている―。精神科医である著者は、精神疾患を「脳の病気」「個人の病」と捉える従来の視点から「社会的関係性の病理」への視座の転換が不可欠と指摘する。現代の医療で、精神疾患は脳内の神経伝達物質や神経回路の異常であり、それを調整する薬物療法や、個人の認知パターンを修正する認知行動療法が治療の中心となった。しかし臨床現場では、抗うつ薬が効いても、職場の過重労働などが続けばうつ病は再発する。ここに社会性の病の姿がある。精神科医にできることは、患者の物語に耳を傾け、より健康的で希望のある物語を一緒に紡ぎ直すこと。そして、やがて社会も変えていく必要があると訴える。第122回日本精神神経学会学術総会の会長を務める著者の臨床経験40年の集大成とも呼べる「精神医学と社会」を捉え直す一冊。
目次
序章 物語で治すということ
第1章 変わりゆく現代社会とこころの危機
第2章 こころの健康を支える社会とは
第3章 診断社会を問う―「正常」の揺らぎと私たちの選択
第4章 こころの苦悩を物語として捉える
第5章 社会の中の精神医療
著者等紹介
水野雅文[ミズノマサフミ]
1961年東京都生まれ。精神科医、博士(医学)。あさかホスピタル院長。慶應義塾大学医学部卒業、同大学院博士課程修了。慶應義塾大学医学部精神神経科専任講師、助教授を経て、東邦大学医学部精神神経医学講座主任教授(2006年4月~21年3月)、東京都立松沢病院院長(21年4月~25年3月)。25年4月から現職。日本社会精神医学会理事長、日本森田療法学会理事長、第122回日本精神神経学会学術総会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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