出版社内容情報
倭人は朝鮮半島で戦ったのか──高校教科書に「ヤマト政権が6世紀に百済の支配を認めた地域」と記される加耶(任那)とは何か。古代史研究の長年の成果をもとに日本・朝鮮半島相互で出土する金冠、甲冑や前方後円墳などの考古資料から明かす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はちめ
7
古代日本と朝鮮半島との関係に関する本だと思って期待して読んだけど、残念ながら伝わってくるものがほとんどなかった。朝鮮半島における発掘調査の報告書の報告や平面図などは豊富に掲載されているが、それらを眺めるだけでは伝わってくるものはない。「当時九州と朝鮮半島には人的交流があった」とか「日本書紀に記されている内容は事実ではない」などのありふれた記述のみが目立つ。何故か「箸墓古墳は卑弥呼の墓だ」という断定が唐突に記されていたりもする。残念な一冊。☆★2022/11/20
NAGISAN
2
古墳群に囲まれ、百済由来の地域に育った身としては、加耶(日本書紀では任那)には関心がある。九博で加耶展を観たので、さらに関心をもった。加耶と言っても、数国の都市国家があり盛衰の変遷がある。本書は、加耶と倭国との関りについて考古学資料を基に丹念に整理されている。しかし、一方の当事者の倭国が分かりづらいことは否めない。本書では大和王朝を前提としているようであり、広開土王の碑のように、我々が想像する以上に広範に交流しているのは事実。倭国が九州内の都市国家(那国)又は那国と金官加耶国のツイン国家の可能性も・・・。2023/03/06
Go Extreme
1
加耶と任那―日本書紀のなかの任那 倭と金官加耶 海峡を渡った倭人 港市金官国と鉄の交易 七支刀―和と百済の国際関係 4世紀 広開土王碑―和は高句麗と戦ったか 5世紀 倭と大加耶 6世紀 倭の五王―卑弥呼からワカタケル 4~5世紀 百済王権の成立と発展―漢城から熊津時代 4~6世紀 百済と馬韓―5~6世紀の栄山江流域 武寧王と継体王―6世紀の倭と百済 加耶諸国の滅亡 2022/11/17
Hamaji_U
0
参考になるところは多いのだが、それ以上に文章がうまくないので読みにくい。つまり、「断定できるのか、可能性があるという程度なのか」「自説なのか引用なのか」が明確でなかったり、接続詞が無いために話の展開が掴みにくかったりする。学生がレポートでやったらあちこち減点を食らいそう。2022/12/18
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- 和書
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