出版社内容情報
大国アメリカが凋落のきっかけとなったベトナム戦争。そこから45年たって82歳となる「戦場カメラマン」がなお語りきれない戦地を深く書いた。銃弾飛び交う前線の裏にいる庶民の姿もきちんと見た、北爆下の北ベトナムにも入っている唯一の写真家の記録。
内容説明
ベトナムとアメリカがベトナムの地で戦った戦争が終わって45年になる。著者はその戦闘が一番激しかった1965年1月~68年12月にサイゴン(現ホーチミン)に住んで、南ベトナム政府軍、やがてやって来たアメリカ軍にも従軍した。南ベトナムの戦場を撮影して、さらに北ベトナムに入って“北爆”に耐える人びとの姿を伝えたカメラマンは、世界でもほかにいない。ベトナム戦争を長期にわたって見届けた写真家による記録である。
目次
第1章 「南ベトナム海兵大隊戦記」取材
第2章 南ベトナム政府軍の従軍
第3章 ベトナムに米軍がやって来た
第4章 メコンデルタの従軍
第5章 最大の激戦・ケサン基地攻防
第6章 南と北の両方からベトナム戦争を撮った
第7章 戦争終結
著者等紹介
石川文洋[イシカワブンヨウ]
1938年、沖縄県那覇市首里生まれ。毎日映画社カメラマン助手。26歳の時に沖縄から貨客船に乗って香港へ。1965年1月から68年12月までサイゴンに住み、ベトナム軍とアメリカ軍に従軍。69年、朝日新聞社に入社し出版写真部部員、84年からフリーカメラマン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オールド・ボリシェビク
2
戦場カメラマンが見てしまったベトナム戦争。2020/03/13
ゆうろう
1
尊敬する報道写真家・石川文洋さんの、ベトナム戦争関連の著書。石川さんのルポにはよく市場の品々の値段が例示されるが、このスタイル、個人的に気に入っている。ベトナム戦争の本質を突いた「民衆はいつも戦争の犠牲者」(P147)、「南ベトナムの政治家、高級将校、一兵卒まで、〜この戦争はアメリカの利益のためと考えている人が多かった」(P188)や、「共産主義を拡大するためにアメリカと戦ったのではなく、その前にベトナムを独立させるという前提があった」(P369)の指摘は鋭い。旧日本軍占領下の「200万人餓死」は初耳だ。2022/01/31
takao
0
ふむ2025/02/22
-
- 電子書籍
- BANANA FISH(10) フラワ…