朝日選書<br> これが人間か―アウシュヴィッツは終わらない

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朝日選書
これが人間か―アウシュヴィッツは終わらない

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  • サイズ B6判/ページ数 314p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022630650
  • NDC分類 976
  • Cコード C0311

出版社内容情報

第2次大戦時の強制収容所から生還した著者が、その体験を人間の極限状態として克明に、静かに描き出す。35言語に翻訳され、世界中で読み継がれてきた古典的名著『アウシュヴィッツは終わらない』を原題とし、増補、完全版としておくる。

内容説明

レーヴィがナチスのユダヤ人強制収容所から救出されたのは1945年1月27日。自宅に帰り着くとすぐに、彼は記憶を頼りに、本書の執筆にとりかかった。飢えと寒さ、不潔な寝床、病い、そして死にゆく人々…。過酷な強制収容所での生活が非常に緻密に、きめ細かく記されている。ものを考えることが死につながるほどの極限状態にあって、人間の魂がいかに破壊されていくのか。体験を書くという行為は、アウシュヴィッツで全面的に否定された自己の人間性を回復する作業でもあったのかもしれない。生還以来、その体験を証言してきたレーヴィの集大成的ともいえる古典的名著『アウシュヴィッツは終わらない』の改訂完全版。

目次


地獄の底で
通過儀礼
カー・ベー
私たちの夜
労働
良い一日
善悪の此岸
溺れるものと救われるもの
化学の試験〔ほか〕

著者等紹介

レーヴィ,プリーモ[レーヴィ,プリーモ] [Levi,Primo]
1919年トリーノに生まれる。44年2月アウシュヴィッツ強制収容所に抑留。45年1月ソ連軍に解放され、同年10月イタリア帰還。戦後は化学者として働きつつ自らの体験をまとめ、イタリア現代文学を代表する作家の一人となる。87年自死

竹山博英[タケヤマヒロヒデ]
1948年東京に生まれる。東京外国語大学大学院ロマンス系言語専攻科修了。現在立命館大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaichiro

110
ラテン系古典の扉を開けたら何故かイタリア系ユダヤ人のアウシュビッツ体験談にあたった。フランクルの『夜と霧』とはまた違う哲学的なタッチ。アウシュビッツと言えば悲惨さが強調される風潮だが、本書は人間社会を善悪の二分論で語るのは難しいと説く。人間は善も悪も備えており、どんな人生を歩むかは個々に意思を確認し、或いは無意識に流される様に時を過ごす^_^無限大に夢を膨らませても、目の前にある事を乗り越え、ふと生きていると実感する時、それが幸福感なのかも^_^でもね戦争は避けたい!人が他人の尊厳を奪っては絶対にイカン!2019/12/21

つちのこ

54
ホロコースト関連を読み漁ってきたが、これは『夜と霧』に並ぶ名著であり、必読の書。読メ読了3000冊目の節目として読めたことが嬉しい。「自分のパンを食べよ、そしてできたら、隣人のパンも」は、人間としての尊厳をも奪い取るラーゲルの生活を端的に表している。その上でダンテの表現を借りて、人間破壊されて死んでいく人々を「溺れるもの」と辛辣に比喩していることは衝撃的である。ナチが行った非人間的な残虐行為、その狂気の本質の根源を生涯かけて追及した著者は、単なる生存者ではなく、歴史が生んだ選ばれし者に他ならないだろう。2023/09/08

たまきら

47
著名な作品だそうですが、初めて読みました。そして研ぎ澄まされたような臨場感のある描写にぞっとしました。冒頭のある意味プロの傍観者とでも言ってしまいたいような文章から引き込まれ、気づいたら読み終わっていたという…。同時にいまイスラエルがパレスチナにしてやっていることを思いながら読み、「民族粛清」の惨さと理不尽さは不変なのかと悲しい気持ちです。なぜこうなってしまうんだろう…。2023/11/14

みねたか@

38
 貨車で強制収容所に移送されてから解放されるまでの年月。毎日,毎時間,労苦,飢え,寒さ,そしてそれに伴う無力感と戦い,今日そして明日の生を獲得するため,靴,下着わずかなパンをめぐり敵と張り合い,競争相手を情け容赦なく蹴落とす。そこはまさしく人間を動物に変える場所。随所に垣間見える人間性を失っていく自分への絶望の念。それにもかかわらず全体を通し冷静な視点が貫かれ,単なる苦痛と悲嘆の物語ではなく特殊状況下での人間の姿がリアルに描かれていて、改めて人間としてのあり方について考えさせる。2022/07/25

テツ

38
イタリアに住んでいたユダヤ人青年によるアウシュビッツの手記。戦争は人を殺すから、自分や自分の愛する相手が死んでしまうから悪なのではなく、その香りが醸し出す狂気に慣れてしまうと敵と見做した相手にはどんなことをしても良心が咎めなくなるから悪なのだ。罪悪感と覚悟を持つことなく敵に対して行われる生命と尊厳の剥奪。自らの思考を積み重ねることなく行われる蛮行。そして蛮行を振るわれる側も少しずつそれに慣れて狂っていく。左右のイデオロギーには全く興味がないノンポリだけれど、こうした人間性の損失が平気で行われる戦争は嫌だ。2018/10/05

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