朝日選書
くらしの昭和史―昭和のくらし博物館から

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  • サイズ B6判/ページ数 319p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022630629
  • NDC分類 382.1
  • Cコード C0321

出版社内容情報

「ALWAYS 三丁目の夕日」で誰もがイメージする昭和20年代後半?30年代、我々はくらしの何かを捨て何かを選んだ。だがその選択は正しかったのか。「昭和のくらし博物館」主宰の筆者が企画展の成果から、くらしから見た昭和の変動を描き出す。図版多数、なつかしの道具が蘇る。

内容説明

昭和30年代は史上、もっともくらしが充実した時代だった。昭和になって普及したちゃぶ台を囲んで、一家団欒が満面開花する。戦争中のもんぺ着用、戦後の衣服払底を画期に、キモノから洋服への衣服革命が進化したのも昭和20年代~30年代半ばである。明治以来の西洋医学が一般家庭に普及し、吸入器や注射器を常備するなど家庭看護がハイレベルで浸透したのもこの時代であった。著者が館長をつとめる「昭和のくらし博物館」では、17年に及ぶ企画展示で、くらしの変化とその要因を詳細に検証してきた。その成果をまとめ、戦争、敗戦から経済成長による奇跡の発展を遂げた昭和史の変化と画期を鮮やかに描き出す。

目次

自宅を博物館に
1部 くらしから見た昭和史(病気;食べる;着る;ひと;しごと)
2部 住まいから見た昭和史(戦前;戦後)

著者等紹介

小泉和子[コイズミカズコ]
1933年東京生まれ。登録文化財昭和のくらし博物館館長・重要文化財熊谷家住宅館長・家具道具室内史学会会長。工学博士。生活史研究と家具室内意匠史研究を行なっている。記録映画「昭和の家事」制作。編著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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noko

4
家で病気を治していた時代があった。戦前までは入院施設のある病院が少なく重病か法定感染症でなければ、家で治していた。昭和は子供がよく亡くなった。病気になると家族が看病した。家で注射も家族がした。結核が死亡原因一位の頃は主婦の友でと結核に関する記事が多い。看護を受け持っていたのは主に母や妻。伝染病の結核を看病するのは大変。差別もあり患者がいる家は、肺病屋敷などと呼ばれ忌み嫌われた。縁談の障害になる事も。特に女性に対しての差別がひどく、結核になると兄には良い部屋と栄養ある食事が与えられた。妹だと部屋も食も劣る。2024/01/15

Humbaba

4
現代では当たり前のことも、昔はそうではなかった。昔様々な苦しみを覚えたからこそそれを改善するために多くの人が知恵を絞り、現在の形を実現した。無理にその時代に戻ったり、同じ生活レベルを送ろうとする必要はないが、先人がどのように暮らしてきたのかを知ることは価値がある。2017/12/17

hitotak

3
昭和時代の家庭医療、衣服、食事、女性史については既に出版されている著者の別途単行本のポイントまとめのような感じ。後半は著者の家族史と、あとがきには現代社会を憂う著者による、日本の進むべき道への提言が書かれている。社会福祉の充実と、自助から共助社会への転換、人間関係の煩わしさを忌避し、便利な社会で弱まった人間力を再生させるためには昭和30~50年代のつつましい暮らし方に戻るべきである…。と言われても、それはなかなか難しいでしょう。難しいからこそ人々は昭和30年代への郷愁を覚えるんだろうと思う。2017/11/03

takao

2
ふむ2022/08/01

こまさん

2
小学生に授業する機会もあるので、昭和のくらしについて、改めて勉強したくて読んだ。衣食住での生活の面について、興味深く読んだ。ただ、「あとがきにかえて」での現代政治批判や、「昭和は心豊かでよかった」とか、結局懐古主義的な提起は蛇足だったと思う。まぁそれも、昭和の暮らしを伝えたいという著者の想いだとは思うが。2017/11/03

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