出版社内容情報
【歴史地理/日本歴史】律令制の駅路逓送システムの成立で、中央の命令は地方に行き渡り、謀反、飢饉など危機情報が即、政府に報告され、確実な地方支配が可能となった。史料、発掘調査から、情報がどう道路を行き交い、国家を支えていたかを解き明かす。
近江俊秀[オオミトシヒデ]
内容説明
壬申の乱に勝利した天武天皇は、中国の律令制の導入に踏み切った。戦塵の中で生まれた律令国家が最も必要としたのは、全土掌握のための緊急通信システム、駅制だった。緊急情報は、文書を携えた駅使らが駅路を疾走、最速で都に届けられた。そのスピードは、現代のロードレースの世界記録に匹敵する。超人アスリートでなくても、誰でもいち早く確実に情報を届ける通信システム。その運用はなぜ可能だったのか。馬小屋の様子など各地の遺跡調査で見えてきた駅家の実態と、文学含め多岐にわたる史料とを照らし合わせ、古代国家体制の駅路設置の真の目的を考える。
目次
第1部 情報はいかに伝わったか(藤原広嗣の乱;蝦夷との戦い;古代の緊急伝達システム 駅制;駅制の実態)
第2部 緊急情報伝達システムの基盤(駅制を支えた駅家;考古学からみえてきた駅家の実態;駅家の多様な姿;駅家を経営する人々)
第3部 律令国家と情報(地方支配のための情報;情報を求める人々;情報伝達システムの崩壊)
著者等紹介
近江俊秀[オオミトシヒデ]
1966年宮城県石巻市生まれ。文化庁文化財部記念物課文化財調査官。奈良大学卒。奈良県立橿原考古学研究所研究員を経て現職。専門は日本古代交通史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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