出版社内容情報
地下深い研究施設スーパーカミオカンデでの観測によってノーベル物理学賞に輝いた梶田隆章さん。その研究を語る肉声とともに、取材を続けてきた朝日新聞記者が、ニュートリノ振動とは、授賞式、生い立ち、研究史、さらに日本科学の危機について解説する。
内容説明
岐阜県・神岡鉱山の地下にある研究施設スーパーカミオカンデで観測を続けた梶田隆章さんが、2015年のノーベル物理学賞に輝いた。5万トンの超純水を張った巨大な水槽を使い、物質を構成する素粒子ニュートリノが「振動」する現象を発見、これまで重さがないとされてきたニュートリノが質量をもつことを実証したのだ。宇宙はどうやってできたのか、物質はなぜあるのか。この世界の根源にせまる物理学者たちの探究に大きな一歩をしるした。梶田さん自身の言葉でこれまでの研究を振り返ると共に、取材を続けてきた朝日新聞医療部の記者たちが、梶田さんの生い立ちや歩み、発見に至る物語をわかりやすく説明し、さらに今、梶田さんが危惧している日本の科学研究の現状と将来についても解説する。
目次
第1章 宇宙線に感謝!
第2章 「教えて梶田さん」講演会より
第3章 スーパーカミオカンデとニュートリノ
第4章 カミオカンデとの出会い
第5章 発見―逃さずとらえた瞬間
第6章 企業の貢献
第7章 その後のニュートリノ研究
第8章 神岡地下での長期プロジェクト
第9章 ノーベル賞ラッシュの陰で
著者等紹介
梶田隆章[カジタタカアキ]
1959年埼玉県東松山市生まれ。埼玉大学理学部卒。東京大学大学院博士課程修了。「反ニュートリノと中間子への核子崩壊の探索」で理学博士。1999年東京大学宇宙線研究所教授。2008年同研究所長。1988年朝日賞、1999年朝日賞・仁科記念賞、2010年戸塚洋二賞、2012年日本学士院賞を受賞。2015年アーサー・B・マクドナルドとノーベル物理学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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