朝日選書<br> 東大で文学を学ぶ―ドストエフスキーから谷崎潤一郎へ

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朝日選書
東大で文学を学ぶ―ドストエフスキーから谷崎潤一郎へ

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  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022630209
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0395

出版社内容情報

【文学/日本文学評論随筆その他】東大生に人気の授業を単行本化。『罪と罰』は残酷な物語でありながら何故読み継がれているのか。谷崎潤一郎はどのように『源氏物語』をもとに『夢の浮橋』を書いたのか。小説家だからこそ読み解ける小説のつぼ。学生の課題リポートも掲載。

内容説明

いま最も脂がのっている小説家が、東大生150人を前に、14回にわたって、挑発的、刺激的、縦横無尽に、世界文学、日本文学を語りつくした名講義。小説の起源を古代中国の歴史と志怪・伝奇にまでさかのぼって見極め、翻って、横光利一「純粋小説論」、小林秀雄「私小説論」、柳田國男「山の人生」からドストエフスーの小説の重要な場面に必ず差し込む斜めの光を発見する。斜光はいったいどこから来るのか、そして何を照らし出すのか?われわれは斜光に導かれて、フロイトの「家族小説」へ、そして『源氏物語』へ、さらに谷崎潤一郎へとたどり着く…。学生には全講義の要約がレポートとして課せられた。そのレポート16本を収録する。

目次

第1講義 小説家が小説を解剖する(近代小説のはじまり;フォースターによる歴史と小説 ほか)
第2講義 ドストエフスキー『罪と罰』を読む―人殺しの残酷な物語はなぜ読み継がれてきたのか(横光利一と小林秀雄の「偶然と必然の問題」から、ドストエフスキーを考える;すぐれた作家は場面に集中する ほか)
第3講義 「もはや誰の息子でもない」―犯罪小説、探偵小説、家族小説を読む(「三菱銀行猟銃強盗・人質事件」;二十世紀の三大発明の一つ、精神分析 ほか)
第4講義 『古事記』と神話批判としての『源氏物語』(『古事記』の構成について;「倭建命」の物語、貴種流離譚 ほか)
第5講義 谷崎潤一郎―渡りをへたる夢のうきはし(谷崎潤一郎『鍵』をこっそり読んだ;谷崎潤一郎と映画 ほか)

著者等紹介

辻原登[ツジハラノボル]
1945年、和歌山県生まれ。1990年『村の名前』で芥川賞、1999年『翔べ麒麟』で読売文学賞、2000年『遊動亭円木』で谷崎潤一郎賞、2005年『枯葉の中の青い炎』で川端康成文学賞、2006年『花はさくら木』で大佛次郎賞、2010年『許されざる者』で毎日芸術賞、2012年『韃靼の馬』で司馬遼太郎賞、2013年『冬の旅』で伊藤整文学賞、『新版熱い読書冷たい読書』で毎日出版文化賞(書評賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

50
シリーズの2冊目ですが、1冊目と同様に著者の文学観には共感します。講義形式で読み易く、非常に良い本だと思います。文学や小説を読むということが自明でなくなった現在、なぜ小説というジャンルが成立していて、なお他ジャンルとの差別化において小説を読むという行為が有効なのかということを論じています。大澤真幸『〈世界史〉の哲学近代篇』でも小説論が大展開されていましたが、印刷技術の発達、それに伴う黙読の習慣化、黙読による小説内の描写の重要性と同様な議論がなされており、それに比している本だと思います。例えばアランを引いて2022/05/11

harass

47
豊富な引用と実作経験からの小説講座。この作家の小説は未読であるが図書館で手に取ったので読む。この本は、ほかに別の出版社からでている講義の第二弾のようだ。いろいろなるほどと膝を打つことが多し。個人的に横光利一『純粋小説論』について解説してあり長年の疑問が解けた気がする。『罪と罰』やごく僅かだが『赤と黒』のことなど、なるほどと思う読書だった。改めて手元に置きたいのでざっと読むだけにしておく。またこの作家の小説を読むことにしたい。2016/04/21

マガリ

22
小説から何を学び取ればいいのだろうか。小説家が小説を解剖する。「小説は要約する必要がある」、構造を知り真似るためである。また『散文』であることがルールでもある。表情や身振りから、歴史を知ることができる。小説では、情熱も犯罪も不幸もすべて人間の内発的原因から生ずる。現実を描き、時間を表現できる特徴がある。小説家は常にラストから考えている。そして意図的に偶然(感動)を盛り込む。その手法と構造から建築に喩える。一度挫折したが、ドフトエフスキーと谷崎潤一郎の小説は読んでみよう。★★★☆☆2014年6月刊行2014/07/06

masabi

19
【要旨】小説家辻原登氏による文学講義。その第2弾。【感想】小説の起源から始まり数多の文学作品を経て「源氏物語」と谷崎潤一郎に収斂していく。構造やモチーフ、パスティーユと小説の要約に強く拘っているのが氏の作風にも反映されているのだろうか。構造や思想に焦点を当てた読書というものをしてみたい。源氏物語が恋愛と権力掌握過程の結合したものだという指摘になるほどと思った。2016/10/22

たつや

14
数十回に分けて、他の本と併読の上で、読了。タイトルに惹かれて読みました。実際に東大で行われた講義や東大生のレポートなどで構成されています。「斜光」について、こんなふうに分析するんだとか、目からウロコの感想がたくさんあって、勉強になりました。自分自身の本の読み方や感想にすぐ反映はできないとは思いますが、自分の内面では少し変化があったような気がしてます。2016/04/07

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