出版社内容情報
シニアならではの旅がある。デパート大食堂やキハ車両といった子供のころの記憶をたどる旅、70歳間近という年齢なりのフェリーやバスの旅、コロナ禍での高尾山通いなど、これまでの軌跡を振り返りながら国内ひとり旅を味わう。
内容説明
コロナ禍が明けた2023年夏、ひとり、日本を歩いた。デパート大食堂、キハ車両…旅の原点が蘇る、旅の琴線。70歳間近という年齢だからこそ輝く旅がある。列車やフェリー、バスの車窓に人生を映して味わうひとり時間。そこにはシニアならではの旅があった―。
目次
第1章 デパート大食堂が花巻にあった
第2章 キハの申し子世代、小湊鐵道に乗る
第3章 暗渠道を歩く
第4章 苫小牧発仙台行きフェリー
第5章 高尾山登山に没頭した先に駅ビール
第6章 七十歳が待ちきれない路線バス旅
第7章 尾崎放哉。小豆島ひとり酒
著者等紹介
下川裕治[シモカワユウジ]
1954年長野県生まれ。旅行作家。慶應義塾大学を卒業後、新聞社勤務を経て独立。90年、『12万円で世界を歩く』でデビュー。以後、おもにアジア・沖縄をフィールドに、バックパッカースタイルでの旅を書き続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うっちー
55
近々、高尾山に登ってこようと思っています2024/09/04
piro
36
コロナ禍の影響をもろに受けた旅行作家という職業。下川さんももう70歳かぁ。コロナ禍明け、今までの海外旅とはまた違ったスタイルで国内を巡る小さな旅。デパートの大食堂、キハ、暗渠道、苫小牧発仙台行フェリー、高尾山、小豆島。どことなく哀愁を感じるひとり旅(歩き)は、旅本としてみると若干面白みには欠けますが、昭和のノスタルジーに浸るには良い内容。過去の海外旅の思い出も差し挟まれ、旅行作家としての人生を顧みるかの様な一冊でした。たまにはディーゼルカー(キハ)の旅がしたいなぁ。2024/06/22
雲をみるひと
20
海外貧乏旅行で有名な作者の旅エッセイ。加齢に加えコロナ禍もあり、旅の目的地や旅のスタイルは以前とは変わってきているが、過去の旅の振り返りを挿入するスタイルやかもしれないを多用する表現方法など作者らしさは健在。一般的なシニアへの旅の提案とは思えず、作者のスタイルが好きな人向けな気がする。2024/05/01
りょう
11
何も海外とか、遠くじゃなくても都バスでも、近所の暗渠を巡ってもウロウロするのは楽しい。行ったことないところを、歩くのは名所旧跡がなくても私は好きです。2025/06/15
緋莢
11
図書館本。多数の旅本を出している著者がコロナが落ち着いた後、身近な場所を旅した日々を書いたもののようです。 「デパート大食堂が花巻にあった」というのが第一章で、ズラリと並んだ食品サンプルの写真は壮観(モノクロなのが惜しいです)。デパートの食堂で食事をした思い出はそんなに無いのですが、それでも強く惹かれるものがありました。第四章「苫小牧発仙台行フェリー」のところで、 二万円を超える特等の個室に違和感を覚え、 (続く2025/06/08