出版社内容情報
見た、聞いた、考えた戦火の国で。この記録は現代につながっている。ベトナム戦争とは何なのか。最前線がどこにもない、いや、全土が最前線と化している。そんな戦場をカメラマン秋元と取材した100日間の記録(1964~65)。生と死、日常と非日常が入り交じる混沌を描く濃密な言葉。時を超えて読み継がれる傑作ルポルタージュ。《解説・日野啓三》新装版では、取材に同行した秋元啓一による未公開写真を多数収録(カラー含む)。フォト・ドキュメンタリーとしても色褪せない不朽の1冊!--------------------------------------------------------------------最前線はどこですかと聞いて、そのたびにたしなめられた。最前線がどこにもない、いや、全土が最前線だというのがこの国の戦争の特長である。ベン・キャットも最前線ならサイゴンのマジェスティック・ホテルだって最前線である。いつフッとばされるかわからないのである。 (本文より)--------------------------------------------------------------------
内容説明
ベトナム戦争とは何なのか。最前線がどこにもない、いや、全土が最前線と化している。そんな“戦場”をカメラマン秋元と取材した100日間の記録。生と死、日常と非日常が入り交じる混沌を描く濃密な言葉。時を超えて読み継がれる傑作ルポルタージュ。
目次
日ノ丸をいつもポケットに…
ベトナムのカギ握る?仏教徒
ベトナム人の“七つの顔”
“日本ベトナム人”と高原人
ベトコン少年、暁に死す
“ベン・キャット砦”の苦悩
姿なき狙撃者!ジャングル戦
ベトナムは日本に期待する
著者等紹介
開高健[カイコウタケシ]
1930年大阪市生まれ。作家。大阪市立大学法学部卒業後、寿屋(現サントリー)入社。58年『裸の王様』で芥川賞受賞。60年頃より中国、東欧、中東、ソ連など各地を回る。64年11月から翌年2月まで約100日間、戦火のベトナムに滞在。68年、73年にもベトナムに赴き、その後もブラジル・アマゾン取材、南北アメリカ大陸縦断の旅などを敢行。68年『輝ける闇』で毎日出版文化賞、79年「玉、砕ける」で川端康成文学賞、81年には一連のルポルタージュ文学で菊池寛賞、87年『耳の物語』で日本文学大賞を受賞。1989年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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