出版社内容情報
【社会科学/社会】「反貧困」を掲げ、格差社会に異議を申し立てた著者渾身の民主主義論。議会政治とは非効率的なシステムでありつつも擁護すべきとの立場から「おまかせ民主主義」「強いリーダーシップ待望論」に警鐘を鳴らす。文庫化にあたり補章を追加。地域格差や教育にも言及。
内容説明
「反貧困」を掲げ、格差社会に異議を申し立てる著者渾身の民主主義論。議会政治は非効率的なシステムでありつつも擁護すべきとの立場から、「おまかせ民主主義」に警鐘を鳴らす。文庫化にあたり書き下ろしの補章を追加。地方と教育問題の深層に迫る。
目次
第1章 民主主義とヒーロー待望論
第2章 「橋下現象」の読み方
第3章 私たちができること、やるべきこと
文庫版補章 「今ここ」にあるものに気づく
著者等紹介
湯浅誠[ユアサマコト]
1969年東京都生まれ。社会活動家。東京大学卒業。95年からホームレスの支援活動を始め、貧困問題に関する活動と発言を続ける。2008年、「年越し派遣村」村長。09~12年、民主党政権下で内閣府参与。13年4月から朝日新聞紙面審議委員。14年4月から法政大学現代福祉学部教授。著書に、『反貧困』(大佛次郎論壇賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
51
有史以来複雑に利害関係が絡まり合う成熟した社会において、問題が一挙解決するような打ち出の小槌などない。必要なのは地道な交渉と調整で、まさに小さなことからコツコツと、社会にコミットすることなのだ。発刊から時を経ても繰り返し読める一冊。2019/01/06
onasu
20
民主主義とは面倒臭くて疲れるものだ。そうだった、と言うかそうはっきり言われたのは初めてかもしれない。 民主主義てな、おおげさな話しじゃなくても、仲間内で揉めることもある。そんな時、強力なリーダーがいれば、多少の不満があっても楽チンだ。生き死にが関わる訳でなし、嫌なら辞めりゃあいい。 でも国民てのは、草々辞められないし、人任せにしていては、何時痛いめに合うか分からない。どうでもいいや、てのは安全圏にいるからで、そんなのがずっと続く保障はない。折角の民主主義、面倒臭くても付き合っていこう。自戒も込めて。2015/06/19
活字スキー
20
敢えて言おう!民主主義とは、おそろしく面倒くさくてうんざりするものであると。そして問われるべきは「なぜ、政治家はロクでもない人間ばかりなのか」ではなく「なぜ、私たちは主権者なのに、主権者でないように振る舞うのか」であると。全ては、政治家の問題ではなく私たち自身の問題なのだ。憂さ晴らしや八つ当たり的なバッシングをしたり、自分の領分を放棄して居直っている場合ではない。意識するとしないとによらず、社会は繋がっており、鎖が切れる時は弱い部分から切れるのだ。自分に出来る事を、やろう。2015/04/22
こも 零細企業営業
16
約5年前に発行された本。でもその前にも出ていたらしい。 中身は待ってるだけ、文句を言ってるだけでは世の中は変わらない。変えるためには行動する事だが難しいって感じだった。 著者本人は凄く行動される方だから見本は沢山見させて貰ってる。やって見せてくれてる。2020/03/02
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
10
【13/06/27】あれ?これ読んでいたのか!というくらいに記憶がない。『反貧困』の著者ですよね? まさか持っていたりして(汗)2013/06/27