朝日文庫
薩英戦争―遠い崖 アーネスト・サトウ日記抄〈2〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 436p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022615442
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0120

内容説明

薩英戦争、四ケ国連合艦隊による下関遠征―幕府、薩摩、長州との緊迫した駆け引きと闘いが繰り広げられる。通訳生サトウによる、息づまる従軍の記録。倒幕派の伊藤俊輔(博文)や井上聞多(馨)らとの出会いと交友。英国公使オールコックは帰国し、新たにパークスが上海から着任する。

目次

薩英戦争
下関遠征
新しい波
乱雲

著者等紹介

萩原延壽[ハギワラノブトシ]
1926年、東京・浅草に生まれる。東京大学法学部政治学科卒業。同大学院修了後、ペンシルヴァニア大学、オックスフォード大学へ留学。帰国後は、研究・著述に専念する。2001年10月没。著書に『馬場辰猪』(吉野作造賞)、『東郷茂徳―伝記と解説』(吉田茂賞)など。『遠い崖―アーネスト・サトウ日記抄』で、大佛次郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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まーくん

80
幕末から明治にかけ約25年間、日本に駐在した英外交官アーネスト・サトウ。著者萩原延壽はロンドンの英国国立公文書館で”サトウ文書”に出会い、その後、同館を度々訪ね関連文書を読み込む。20年後、サトウの眼を通して激動の日本を描く壮大な歴史ドラマ『遠い崖』を著す。本書は全14巻の第2巻、通訳生として赴任したサトウが、生麦事件を受け横浜を出帆する英国艦隊に従い鹿児島に向かうところから。その後、初代英国駐日公使として着任したオールコックと彼の主導による四国連合艦隊による長州下関砲台攻撃・占拠を中心に物語は展開する。2021/05/10

ホークス

45
英国外交官アーネスト・サトウの評伝。第2巻は生麦事件に起因する薩英戦争から。砲撃されても強気な薩摩藩と、一般人死傷で本国から叩かれる英国側。両者は和平交渉で対立したのち結びつく。外交官たちは、幕府、雄藩、他国、自国の背景と利害を知り、現地感覚と大局観を持ち、自身の哲学を駆使して考えねばならない。全部できたら超人だ。サトウは悩んだ末、日本学者になると決意。下関では陸戦にも同行し通訳を務める。ここで伊藤博文らと親交を結び、倒幕派へのパイプ役になっていく。明治改元まで3年。本国との連絡は片道2ヶ月かかる。2022/03/21

翔亀

32
【サトウ2】第二巻は薩英戦争から四国連合艦隊下関砲撃まで。攘夷と開国をめぐり幕府と朝廷と雄藩・志士がせめぎ合い、めまぐるしく事件が連続し、明日どうなるかもわからない日本史でも最も波乱にとんだ時代だ。正直、この時代の動きを理解しようとしても混乱するばかりだが、本書のように、英国大使館からの視点で眺めると見えてくるものもある。多くを学んだが印象深かった点だけに絞ると、まず、英国本国では薩英戦争という軍事行動に対し、非難が巻き起こったということ。英国は、駐日公使オールコックに対し下関砲撃の中止と帰還命令さえ↓2022/06/28

huchang

4
攘夷一辺倒だった薩摩も長州も諸外国も戦争した後に仲良くなってるようだが、これ、ヤンキーでいうところのマブダチ概念やんかいさ…、またマブダチなってる…どういうこと…って思いながら読んだ。なんか、な…ええんやけど。勇ましいことばっかり言うてる奴が、喧嘩して負けたら「なかなかええ奴なん、分かったわ」とか言い出すの、伝統やってんね。2021/04/07

いつき

4
薩英戦争150周年の勉強に。イギリス側から見た薩英戦争がわかって面白い。視点がイギリスのせいか幕府のごまかしごまかしがもどかしく感じる。楽しかったのでそのまま下関戦争まで読んでしまった。2013/09/15

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