朝日文庫<br> にせもの美術史―メトロポリタン美術館長と贋作者たちの頭脳戦

朝日文庫
にせもの美術史―メトロポリタン美術館長と贋作者たちの頭脳戦

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  • サイズ 文庫判/ページ数 466p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022613660
  • NDC分類 706.7
  • Cコード C0170

内容説明

世界はだまされたがっている!えせギリシャ美術から現代巨匠の贋作まで、欲望と嘘に彩られた「芸術的詐欺」が巻き起こすスキャンダルの数々を、慧眼の鑑定家としても知られる著者が豊かな実体験を交えて語る。あなたは芸術を愛するか、それとも「芸術的詐欺」を愛するか。

目次

鑑定家、贋作者、そして贋作をどう語るか
かるはずみな古代
偽装された中世
ルネサンスとバロックのごまかし
ヴィクトリア朝のペテン
贋作の黄金時代―いま!
ある画家との出会い
わが修業時代
本物のプロ
ヴォルフガングを叩きつぶす
有名になった贋作者たち
危険なデッサン集
鑑定ミスの功罪―ギリシャの馬とラ・トゥール
名探偵ソンネンバーグ
ボストン玉座の失敗
ダヴィデのモデル

著者等紹介

ホーヴィング,トマス[ホーヴィング,トマス][Hoving,Thomas]
1931年生まれ。ニューヨーク、メトロポリタン美術館のキュレーターを経て、1968年から77年まで館長を務めた。執筆業、雑誌編集業、テレビの芸術番組の監修など、現在の活動は多岐にわたる

雨沢泰[アメザワヤスシ]
1953年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。編集者を経て翻訳家に
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

oldman獺祭魚翁

28
これは拾い物のノンフィクション 著者は元メットの館長だが専門家の深い知識で真贋判定のやり方だけでなく、贋作者が如何にして買い手を騙し、騙されてしまう側は何故そうなってしまうのかを解り易く書いている。驚くべき事に贋作は解っているだけでも古代ローマに既に起きていたと云う事や、コローのデッサン等は描かれた量の数倍が世に出回っている等、興味深い部分も多い。一流と考えられて居る美術館や博物館の所蔵品にも贋作とされるものが有ると云う事、メット自身が誤って贋作を展示していた事など、最後まで興味深い話が尽きない。お奨め本2016/07/19

そうぺい

10
初読。古書にて。ホーヴィングの本は初めて。面白い。20年前の本であり、原著もさらに数年古いが読みごたえ抜群。当方も西欧方面の贋作事情は疎かったのだが、なるほどなるほど非道いwそもそもローマ時代にギリシャの贋作を作っていたんだから、古いから真作なんてのは通用しない。絵も非道いw本人が模作し、工房の者が模作し同時代の者が模作し後代の者が模作し…オリジナルに至上の価値を与える芸術界の地獄…ニードスピードグリードに満ちた世界。後はメーヘレンは雑魚なのですねwバスちゃんは流石。西欧かぶれはホント気をつけないとねえ。2021/05/09

ふじこ

5
美術館に収蔵されている作品の中にも贋作がかなりあるということなので、自分がこれまで見てきた作品の中にも贋作があるのかと思うと何とも言えない気持ちになりました。2022/04/28

のんの

4
思ったよりも偽物が美術館にもあって、驚いた。これ、海外旅行でアンティークショップに入った時に、絵が欲しいなと思ったけど、絵の買い物は難しいなと感じた。出てくる作品は、ネットで実物を見ながら読んだりするのも分かりやすくて、おススメ。コロナが落ち着いたら、美術館行きたいわ。2021/11/14

ぽんぽこ

3
図書館のリサイクル本にて。古い本ではありますが、非常にエキサイティングで興味深い本でした。贋作家とキュレーター、そして鑑定家の壮絶なバトルが手に汗握ります。なにより勉強になります。私たちが思っている以上に世の中には偽物で溢れかえっていますし、美術館におさめられているからといって確実に本物だとは限らない。キュレーターも騙されることもあるというのが意外でした。考えてみれば、キュレーターも人間なので過ちくらい犯すものなんですけどね。贋作家と鑑定家たちのいたちごっこはなおも続く…。2021/11/07

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