朝日文庫<br> アメリカ合州国

朝日文庫
アメリカ合州国

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  • サイズ 文庫判/ページ数 298p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022608031
  • NDC分類 302.53
  • Cコード C0136

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山口透析鉄

25
この本、私は家にあった単行本で最初、読んだと記憶しています。 当時はベトナム戦争反対運動もかなり盛り上がっていて、民主主義のお手本のようにいわれている米国がなぜベトナム戦争みたいな言いがかり侵略戦争をするのか、その国の現場をルポしようと米国内をルポした作品です。 昔の朝日新聞にはこういう大型連載を紙面に載せる記者がいましたが、今はもう見る影もないです。 合衆国ではなく合州国、とした意味、本編に出てきます(誤訳と主張しているわけではないです)。 米国の分断、実際は昔からのものと分かる本でもあります。

HIRO1970

8
☆★☆アポロ11号の発射ライブの時期も載っています。歴史のない国が無理に歴史を作り出そうと足掻いている感じがするのは私自身が東洋的な時間の流れで彼の地を見てしまうからかも知れませんが、当時の熱狂とニュースソースとしての価値は間もなく45年経つ現在では大分色褪せて来ているように感じます。頂点の時代は長くは無いのはローマ時代から同じなので今も未来に向けての過渡期にあるのに過ぎないのでしょう。黒人とインディアンの当時の状況が知れたのは非常に参考になりました。日系人の戦中戦後の世界と同じ差別の方程式を感じました。2013/11/30

梅子

5
中学生か高校生くらいに読んだのを再読して、少なくとも今の私の価値観の一部は本著で構成されてるような気がしてならない。無知だった私は、この本を読んで初めて、軍隊は構造上貧しい異民族やサバルタン階級をより多く取り込むようになっていること、"友好国"日本の人民は白人から明白に差別される側に属していること、黒人・先住民差別が司法よりも優位にあることを知った。この本のおかげで"アメリカ"への憧れが人よりも幾らか早く消えたのは覚えてる。当時より状況が緩和された(と信じたい)とはいえ、今でも十分読む価値ある。2020/01/19

卍ザワ

4
自分が知るアメリカは、表面的にすぎなかった。だいたいアメリカの初めの一歩は強奪から始まっているくせに、世界の保安官を気取る、この国の連中には呆れるばかりだ。近代版世界十大悪業に挙がるであろう奴隷問題と黒人差別。ベトナム戦争・アポロ11号の時代だが、本書の人種問題は、今はどうなったのだろうか。本多のルポルタージュは日本から離れれば離れるほど、よい気がする。黒人活動家の蔵書の、マルコムXの著作と毛沢東語録。マルクスは白人だから、毛沢東になるのか。それを見ている本多勝一の嬉々とした姿が、透けて見える。2013/08/13

Eiti

3
アメリカのこと深く知りたかったので、これは読んで正解だった。前半の黒人差別の内容はもちろん、後半のインディアンの話も非常に印象的だった。自由な国を謳う裏側で、アメリカ人の言うフロンティア精神は侵略精神、自由は殺す自由、と受け取る人々が存在していることを知らなかった。今更ながら、オバマが大統領になったことってアメリカにとって物凄い大きな出来事だったんだと思う。2020/05/03

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