目次
序論 みんなが登るから
「創造的な登山」とは何か
飯田高校山岳部長渡辺衛先生
ヒマラヤ堕落論
十勝岳、奇跡の生還
山と職業
北海道の山を空から見れば
都会における山
山は死んだ
アルプスの山と人
西欧の山岳会と遭難対策
ヨーデル
遠かったゴサインタン
登山における「記録」の意味
遭難の報道記事
無知と加害者を支援する無知
遭難と磁石
「〈創造的な登山〉とは何か」余録
メスナーの8000メートル峰全山登頂
「魔の山」富士山
夏休み、オジサンたちはヒマラヤをめざした
『ジョージ・マロリー』書評
50歳から再開した山歩き
高年登山家・7人のサムライ
中高年登山者たちのためにあえて深田版『日本百名山』を酷評する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
43
ジャーナリストの作品にも、古くならないものがあることを示した一冊。山に関する1960年代のエッセイや記事を中心に80年代の記事が増補されている。若い頃ヒマラヤを目指すなどパイオニア型登山を目指していた著者が、処女峰(エベレスト)がなくなって熱が冷め「山は死んだ」と書く時期を経て、50才になってかつて否定していた自然愛好の逍遥登山を開始する、「歩み」の起伏の底に山への愛情が流れている。しかし何と言っても「山は死んだ」と言っていた時期に扱った、「遭難報道記事」。一般紙にここまで書くかと思うほどの迫力がある。↓2016/03/24
ressenti-man
1
20代から新版では50代までの文章が載っており、独特の批評精神から登山を取り巻く日本社会の雰囲気を描き出していて面白いが、『リーダーは何をしていたか』が登山本としては好み。2009/10/25
Kudo Atsushi
0
モノマネ没個性登山者から少しでも脱すべく、コンパスと紙地図を持つようにしたい。2023/01/13