朝日文庫<br> バルト海のほとりにて―武官の妻の大東亜戦争

朝日文庫
バルト海のほとりにて―武官の妻の大東亜戦争

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  • サイズ 文庫判/ページ数 267p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784022607232
  • NDC分類 916
  • Cコード C0126

内容説明

陸軍武官としてまずラトビヤへ、後に第二次大戦下のスウェーデンに赴任した小野寺信は、戦争終結への悲願を胸に真剣な情報活動を展開した。夫とともにバルト海のほとりに七年、日本に残した子供たちを気づかいながらも暗号電報作業を担った著者が、和平工作や欧州引き揚げの真相を語る。

目次

第1章 引き揚げ
第2章 大戦と大戦の谷間のバルト三国
第3章 バルト三国のその後
第4章 上海派遣
第5章 スウェーデンへの転任
第6章 ストックホルムと東京のくい違い
第7章 武官女房の社交
第8章 大東亜戦争開戦
第9章 終戦
第10章 戦争終結への悲願

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かおりんご

46
第二次世界大戦中に、駐在武官の妻として、スウェーデンにて夫を支えた妻の記録。戦時中は、男性しか渡航できないのかと思っていましたが、武官は妻を連れていかなければならなかったんですね。文字通り、陰になり日向になりをしながら、夫を支える姿がすごい!いつか、駐在武官として海外に行きたい彼の支えになりたい私としては、見習うことが多かったです。また、旦那さんの諜報活動も、すごく気になりました。個人的には、面白かったです。2015/11/13

筑紫の國造

8
先の大戦中、スウェーデン公使館付武官として赴任した小野寺信陸軍少将の奥方による手記。開戦後は自らも暗号解読作業に従事した経験から、興味ある情報活動の記録になっている。独ソ開戦を早々に察知しながら本国に相手にされず、ヤルタ密約(ソ連参戦)情報は届かず、最後の段階でやっと終戦工作を依頼されるも時すでに遅し。本書に描かれる小野寺少将の活動は、日本が如何に判断を誤ったか、の縮図になっている。エッセイ風の文章はとても読みやすいく、親しみやすい。しかし、武官の妻が暗号作業に携わっているとは、知らなかった。2016/12/12

むっち

0
「また、桜の国で」に登場した在スウェーデン大使館のモデルになった小野寺武官のドキュメントを読みたくて検索していたら、「ムーミン海に行く」の訳者がその武官の奥さんの小野寺百合子さんだと知り、このエッセイを読んでみた。小野寺さんは先の戦争を「大東亜戦争」と表記しているし、日本陸軍の軍事の妻だから、福祉国家化したスウェーデンが好きだというわけではなさそうだ。トーベヤンソンなどいくつの化翻訳した作家との交流などエッセイだけど内容は興味深い。2017/01/09

けいちか

0
ムーミンの本を翻訳している小野寺百合子さんの思い出話。日本にスウェーデンの児童小説をたくさん翻訳して紹介している小野寺百合子さんが、どのようにしてスウェーデンとの関係が出来たのか、当時(昭和10年代)に外国に赴任するご主人に付き添って赴任地に行くことの大変さ、武官として外国に赴任していたご主人の仕事の様子など、女性の立場からの実話が語られています。興味深かったですね。2006/11/20

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