内容説明
琉球弧は先史の時代から、本土への文化的、政治的な影響を飛び石伝いに運びこむ海上の道であった。日本の国の歴史的な曲りかどにはかならずこの道すじからの歴史的契機の信号によって、国の命運の方向を設定してきたにもかかわらず、本土はこの島々の役割を見ぬき評価することができなかった。
目次
1部 ヤポネシアと琉球弧(琉球弧の吸引的魅力;加計呂麻島呑之浦;軍政官府下にあった名瀬市;琉球弧の感受;回帰の想念・ヤポネシア)
2部 奄美と沖縄と1955~78(加計呂麻島;奄美大島から;南西の列島の事など;久慈紀行;アマミと呼ばれる島々;沖縄らしさ;悲しき南島地帯;島の中と外;奄美体験の途上で;9年目の島の春;請島の結婚式;奄美の妹たち;奄美大島の食生活;庭植えのパパイヤ;沖縄・先島の旅;奄美・沖縄・本土;沖縄紀行;私の中の琉球弧;明治百年と奄美;沖縄島の城跡;那覇に感ず;「琉球弧」、改めて検討を;那覇からの便り;名瀬だより 抄;那覇日記)