朝日文庫<br> 華麗なる二人の女王の闘い

朝日文庫
華麗なる二人の女王の闘い

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  • サイズ 文庫判/ページ数 358p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784022605306
  • NDC分類 288.493
  • Cコード C0122

内容説明

16世紀ヨーロッパ史を騒がせた、スコットランド女王メアリーとイングランド女王エリザベス。従姉妹同士の2人はともに才色兼備、才気煥発、そして勝ち気でプライドの塊のような女性だった。長年にわたる争いの末、エリザベスはついにメアリーを断頭台へと送りこむ。強烈な2個性が、非情な歴史の歯車に組み込まれていく過程を生き生きと描く。

目次

第1部 若き日のメアリーとエリザベス(2人の女王の生いたち;ヘンリー8世に翻弄される2人の幼年時代;フランスへ旅だつメアリー;2人の青春;栄光の座につく)
第2部 スコットランドのメアリー(メアリー、スコットランドへ帰還;悲劇の幕あけ;女王の再婚;スコットランドの光;暗殺者との結婚)
第3部 長い幽閉(スコットランドからの逃亡;「わが終わりにわが始めあり」)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちぇしゃ

10
『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』の公開が近いので、再読。生まれて間もなく即位しフランス王妃にもなったスコットランド女王で処刑されるという数奇の人生を歩んだメアリー・ステュワート、一方で母親が処刑され庶子に落とされ投獄され、親族の死によって女王に即位したエリザベス一世。この二人に特化させた本としては非常にわかりやすく面白い。それぞれの出自の違い、幼少期の環境が顕著にその後の選択に影響を及ぼしてるなどそれぞれの性質について、改めて読み返すとちょっと類型的だけど、面白いことには変わりない。映画も楽しみ2019/03/14

viola

8
メアリ・スチュアートとエリザベス一世。タイトルから見て、軽い読みモノって感じかなと思っていましたが、しっかりと史実に基づいたものですし、これがなかなか面白い。著者の意見がどこまでかは分かるように記してあります。一見メアリ・スチュアートよりかな、と思いつつも、2人の関係を描くならば必然的にメアリの死までになるわけで、そうなるとおのずとメアリ中心になるのですよね。ダーンリー卿の良いところが出てこない、というのには納得。ダーンリーはなぜ妻の面前でリッチオを殺したのか2012/10/30

m

4
同じ祖父を持つ従姉妹同士の女王二人。事実は小説よりも奇なりを地でいく展開に目が離せない。自分に無いものを持つ相手と対峙するのはどんな気分だったのだろう。エリザベスは恐れを、メアリーは高揚を感じていたかもしれない。互いが良くとも周りに担がれたり陰謀に巻き込まれたり、女王という立場は不安定で、人たらしのメアリーに最後まで会わなかったエリザベスは賢い。二人が生きた時代の勝者はエリザベスだが、彼女の死後王冠を手にするのはメアリーの息子ジェームズ1世なので長い目で見ればメアリーの勝ちということになるのか。おすすめ。2024/05/26

韓信

3
ロマンチックなメアリー・ステュアートとリアリスティックなエリザベス1世という、二つの個性を対比して描く評伝。二人の政策や権力構造など歴史学的な話題は最小限に抑えて、彼女たちの人間性と波乱万丈でドラマチックなエピソードを豊富に盛り込んだ、面白おかしい歴史読み物に仕上がっている。文章の巧さもあって小説のように気軽に読めるが、食い足りなさは残る。著者は慎重で現実的なエリザベスを政治家として評価しつつも、奔放で気高く、逆境に強いメアリーにより女性として魅力を感じるようで、彼女を描く筆致は愛情と精彩に富んでいる。2018/06/22

キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言

2
只今、絶賛放送中の「クィーン・メアリ」にはまっている最中、積読の山から降臨なさった二人の女王。これまでも色々読んだし、ドキュメンタリーも観たこの二人の闘い。あんなにお姉さまって慕う手紙やら、なんだろか?と思っていたことが、なるほど腑におちた。この二人が歩みよれる余地がどこかにあれば、歴史はまた変わったんだろうに。まったく違うヨーロッパに。2018/04/20

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