内容説明
玄界灘を渡って、韓国プロ野球に身を投じた福士明夫、新浦寿夫ら在日僑胞出身選手たち。日本文化の中で育った彼らがまず当惑したのは、言葉と習慣と食事の落差だった。野球を仕事とする男たちが「祖国」にみた異文化への違和と同胞への共感、その対立感情併存の姿と推移を克明にたどった新感覚ドキュメント。講談社ノンフィクション賞受賞。
目次
第1章 重たい春 1983年春から夏(83年4月、黄昏の仁川球場;ソウルからもっとも遠い街で;韓国プロ野球神話時代)
第2章 高い空、乾いた風1983年秋(金戊宗、一時心痛;パーティは吠える;1983年10月20日午後10時半、ソウル球場)
第3章 『祖国』へのシュートボール1983年冬から84年初春(韓国式と日本式;文化比較、あるいは文化衝突)
第4章 揺れる大地1984年初夏(ぼく、球をウケるのが好きなんや;白仁天は語った;光州の憂うつ)
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