内容説明
昭和25年「ものの見方について」で敗戦日本の生き方にひとつの指針を示した著者は、12年後、折から高度成長期にあった日本経済の底の浅さを危ぶみ、落語の“花見酒”にたとえて、その破綻を警告した。「日本独自の経済学」の確立を訴えたその主張は、貿易摩擦に苦しむ今日のわが国にとって、いまだに新鮮さを失っていない。
目次
“花見酒”の経済(斜めから見る経済成長;特殊段階の日本経済;「経済」の思考)
経営者の時代
商売と自由
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
秋色の服(旧カットマン)
2
S30年代に書かれ、80sバブル前夜に文庫化。日本経済をつぶさに、まるで人物を扱うかのように眺めた論文集。落語・花見酒に喩えた地価高騰にみる投機現象への警告。それは景気上昇期待期に何度も繰り返されたものだが、今や地価崩壊が叫ばれる少子化日本。その他いくつかの憂慮(超円安など)は氏の予想と違う方向に行ってしまった。ただ、<土地>という財の特性が日本の経済発展の秘密でもあったのだから、肯定的に評価して活用する視点もあったのでは、と思う。どうして「額に汗し、働く」という勤労観しかないのか、いつの時代になっても。2018/03/04
ja^2
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花見酒の経済と内需異存型経済の違いが分からない2010/09/05