内容説明
「自立したいの。私自身の新しい人生を発見したいの」ある日突然「自由」を求めて妻は去っていく。絶望と混乱のうちに取り残される夫たちにのしかかる経済的負担と孤独感―。女性の意識革命が生み出した「新しい女たち」は男たちに何をもたらしたか。父子家庭の激増、メンズ・リブの叫び、錯綜する性…。“男の目”を借りて激動のアメリカ社会を鋭くえぐる衝撃のルポ。
目次
1 シングル・ファーザー(妻に捨てられた男の悲痛な告白;不当な離婚判決に苦しむウイークエンド・ファーザー;“誘拐罪”にも臆せず養育権を勝ち取った父親 ほか)
2 追いつめられた男たちの反撃(おれたちは女のための“カネ生み機械”じゃない;最高裁まで巻き込む「女も戦場へ!」の大議論;「主夫業」を引き受けて味わう「男性差別」 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
酒井 敦
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1980年頃のカリフォルニア州などでの離婚後の共同親権のムーブメントに関する当事者のインタビュー集である。離婚後の共同親権の父と言われるジェームズクック氏の写真が掲載されている。また、それに関するストーリも書いてある。その頃の社会情勢が書いてあり興味深い。例えば、養育費が高すぎて、再婚妻(セカンドワイフ)のデモがおこり、同居親とセカンドワイフとの対立があったらしい。また、養育監護の割合を上げると養育費が減るため、同居親が反対するなど、一筋縄に行っていないことがわかる。2020/11/05