内容説明
気骨あふれる下町育ち、女優で主婦で物書きの「おていちゃん」が見すえた昭和の世情。どうせ人生苦楽の両面踊り、愚痴は誰も買っちゃくれない―たしなみわきまえた下町気質をいとおしみつつ、老いゆく日々の喜怒哀楽を、飾りを捨てて綴る人生随筆。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つんこ
2
滋味あふれるエッセイ。 こういうサバサバした方が「老い」を見つめる期間に文章をたくさん残されてて、これはもう後に続くものとしては感謝。エッセイもいいし、文庫本にするにあたり追録されている遠藤周作さんと山田太一さんとの対談がとてもいいです。 「三面鏡」。昔は何はなくてもどこの家にも三面鏡はありました。そこには普段自分が見ることのない角度から自分が映ってる。三面鏡を毎日見てると自分を客観的に見る気持ち、意図しない方向から見られてる、って緊張感が自然に生まれるんじゃないかと沢村さんの文章を読みながら思いました。2020/08/25
Naoko Hara
1
著者の、女優という職業への思いが書かれた本でした。プロ意識や、慎ましさが心地よく静かでした。
サンデーJr
0
ずいぶん前の本で、文庫本の方を読みました。文庫用の追加文章があって、こちらで良かったです。図書館で借りたのですが、もう表になくて、書架から出していただきました。2016/11/25