感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんぞ
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2013/11/8の『金スマ』ゲストとして「著書四百冊以上」と紹介されたが失明の危機に直面したのは40年以上前、42歳の時。「神を見ないでもいい、目が見えるようになれば他の奇蹟は要りません」奇蹟的に実験的手術は「両目とも」成功。夫が文化庁長官になったり、日本船舶振興会の会長になったり。修道女組織により過酷条件の最貧国に多数多回訪問。失脚アルベルト・フジモリを匿ったり。その後の活躍こそが奇蹟の本体だったのではないかとさえ思う。閣僚入りを断った際、連載していた『天上の青』は酒鬼薔薇事件と同時進行という恐ろしさ
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著者が白内障により失われかけた視力が手術により回復する過程に関する手記。あまり著者の曾野綾子のことを知らなかったが、400冊以上の著作があるらしく平易な文体で淡々とした語り口は読みやすく、深みのある著者の人間性が伝わってくる。作中に酒飲みが酒をどうにかして飲もうとするように、自分も人と人との出会いに関してどんな手段を使っても逢おうとする、といった叙述があり、自分もこのような姿勢でいたいものだなと思う。2014/01/18