内容説明
蜀の地・四川から雲南へ―。少数民族七百万の暮らしに日本民俗との接点を見る。
目次
中国・蜀のみち(入蜀;蜀人の清潔;コンニャク問答;成都散策;風薫る海椒;鬼の肉;古代のダム;灌県の農家;孔明と紙;陳寿と孔明;孔明の政治;葛巾の像;浣花村;竹の園)
中国・雲南のみち(古代西南夷;銀樺の町;睡美人;〓池登高記;大航海者;昆明の昼寝;人間の集団のおそろしさ;イ族の村;石造アーチ橋;張飛の図;昆明路傍)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
92
やっぱり三国志が出てきますね、というか出てこないはずがないですね。しかし司馬さん(著者)は三国志よりもむしろ「蒟蒻」に興味があるようです(笑)。2017/08/12
優希
82
中国の歴史を歩いているようでした。三国志から少数民族までを見ることで、この道を生きた人々の生活が浮かび上がります。2018/04/17
Tadashi_N
39
三国志の英雄がいた土地を歩いていた!2018/05/16
kawa
38
中国・蜀と雲南の道。蜀は成都、雲南は昆明を中心に。未訪の地を、グーグルマップでちょっと遅い夏休み旅行気分を満喫。「雲南省などの山谷で稲をつくっている多種類の少数民族、(略)稲作の蕃夷こそ、日本稲作の租であったろう」「漢民族は固有に存在せず、歴史的に徐々にできあがって行ったもの」等、民族の成立ちに関する司馬先生の推理が楽しい。2020/09/03
kawa
36
(再読)前巻の江南(浙江省)から蜀(四川省成都)と雲南へ移動。「雲南省などの山谷で稲をつくっている多種類の少数民族、(略)稲作の蕃夷こそ、日本稲作の租であったろう」「漢民族は固有に存在せず、歴史的に徐々にできあがっていった」初読アンダーラインに今回も反応。加えて、当時の中国は、戦禍被害に対する日本人への憎しみを排する徹底教育が行われていた。が印象的。三国志の部分も弱いので、何か適当な書物を手に取りたい。未訪門地・雲南最南部タイ族の住むシーサンパンナもテイクノート。次は「閔(びん/福建省)のみち」の再読だ。2023/06/06