内容説明
2005年、世界のGDPランキングで中国はフランス、イギリスを抜いて第4位に浮上しようとしている。邁進する中国のパワーの背景には「科学発展観」という大きな目標があった。「科学発展観」とは国を発展させるためには、科学を発展させる、そのためには知識を高め勉学に励む、そしてその手段として外国を熟知する、という概念を含む。中国政府が掲げたこの目標の裏には清華大学、北京大学をはじめとする超“頭脳”集団を作りあげる教育構造があった。ひとりでも多くの優秀な頭脳を生み出すための教育システム。欧米の有名大学からヘッドハンティングされる学生たち。そして彼らの多くが欧米の頭脳ともなっていく…。「科学発展観」を支える中国の一流大学の実態とはいかなるものなのだろうか。現役の清華大学招聘教授が、中国の“頭脳”を明らかにする。
目次
第1章 中国のナンバーワン・清華大学の歴史
第2章 双璧・北京大学の自負と模索
第3章 中国の一流大学
第4章 清華大学の卓越性
第5章 中国現代政治家と頭脳立国
附章 講演録「中国の最近の学問、政治、ビジネスの動向」
著者等紹介
紺野大介[コンノダイスケ]
1945年生まれ。東京大学大学院工学系研究科修了、工学博士。現在、創業支援推進機構(ETT)理事長、日中科学技術交流協会常務理事。中国・清華大学招聘教授。専門はトライボロジー。また独学で日本の国学を学び、最近は北京大学人文科学系でも教壇に立つ。1999年までセイコー電子工業(株)取締役研究開発本部長。橋本佐内著『啓発録』及び吉田松陰著『留魂録』の英完訳書(錦正社)を完成し、世界の主要大学図書館へ寄贈(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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