内容説明
人類の歴史に戦争がなかった時期はない。なくならない戦争を前に、人類の英知は戦争被害を最小限にするため、戦地での傷者や病者の保護、捕虜の待遇、文民の保護、毒ガスの禁止など、戦争国際法を作ってきた。これがジュネーブ法として現在も継続されている法である。戦争が人類を滅亡させるほどの脅威となった20世紀、国際法は、戦争そのものを禁止とした。―しかし戦争はいまだになくならない。はたして戦争禁止は実現可能なのか。「戦争」と呼ばれない戦争状態を、国際法ではどう扱うのか。違法のはずの「戦争」勝者を誰が裁くのか。対テロ戦争は違法か合法か。国際社会は、国連は、「戦争」をどうとらえているのか。国内法との違いも踏まえ、国際法の立場から探る。
目次
第1章 なぜ戦争が行われているのか(平和希求のための「力」;「力」から「公権力」のもとでの秩序確立 ほか)
第2章 戦争は禁止されたはずではなかったか(国際連合はどのように戦争を禁止しているか;平和維持活動PKOという国連活動 ほか)
第3章 どんな戦争でも「人道」はあるのか(人道は越えてはならない最後の一線;なぜゲリラ・テロでも人道は確保されるのか ほか)
第4章 日本は戦争とかかわりなくいられるのか(戦後体制における地域主義;戦争禁止と戦争放棄 ほか)
著者等紹介
筒井若水[ツツイワカミズ]
1934年東京生まれ。東京大学教養学部卒、東京大学法学博士(国際法)。東京大学教養学部専任講師、助教授をへて、1979年東京大学教養学部教授、大学院総合文化研究科および法学政治学研究科担当。1993年一橋大学法学部(大学院)教授、1994年東京大学名誉教授、1997~2004年早稲田大学政治経済学部(大学院政治学研究科)教授
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