内容説明
上手な文章、美しい文章を書くには才能が必要だ。だが「わかりやすい文章」を書くには才能は必要ない。だれでも習得できる「技術」が必要なのだ。新聞記者として三十余年、蓄積してきた作文の「技術」を余すところなく披露したロングセラー『日本語の作文技術』『実戦・日本語の作文技術』から、言葉の順序、句読点の打ち方、漢字や助詞の使い方など、最低限これだけ習得すればいい部分を抽出。本書の内容を習得すれば、中学生から高校生・大学生・大人にいたるまで、読み手にわかりやすい、誤解されづらい文章が書けるようになる。
目次
第1章 かかる言葉と受ける言葉
第2章 かかる言葉の順序
第3章 テンやマルのうちかた
第4章 漢字の使いかた
第5章 助詞の使いかた
第6章 改行を考える
第7章 無神経な文章
第8章 リズムと文体
著者等紹介
本多勝一[ホンダカツイチ]
1913年、信州・伊那谷生まれ。『朝日新聞』編集委員を経て、現在『週刊金曜日』編集委員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
武井 康則
9
文の書き方で、係り受けと読点についてを説明。確かにどう書くかは自由だが、小学生から「自由」に書けと言われても困る。困った。しかし、教師もどう書くかを習わなかっただろうし、どう教えていいかわからない。自由だが、「こうした方がいい」はある。「日本語の作文技術」で半世紀近く前に教えられて、まさしく目からうろこの思いだった(陳腐な慣用句だが)。内容は同じだが、新鮮さは十分残っている。コンパクトになっている分、まずはここから。どう書けばいいかという、根本的なところで悩んでいる人に勧める。2020/05/14
P.N.平日友
6
読む側にとってわかりやすい文章の書き方について記載している。八章構成。二章と五章が特に印象に残っている。 印象に残ったのは下記の内容である。 1.かかる言葉は長い順に並べる 2.接続助詞「が」を使わない 1について。ワンセンテンスに対し読みやすい文になるよう順番を組み替える。ちょっとしたことで読みやすさが大きく印象が変わるので使っていきたい。2について。『日本語練習帳』という本にも同じような内容がある。言いたいことは同じでも着眼点や主張の展開方法が著者によってい異なるので大変興味深いことがわかった。2020/01/06
ふゆはるこ
5
読む側にとってわかりやすい文章とは何かを、理科系的に解説するという内容でした。言葉をどう並べれば伝えたいことをきちんと伝えられる文章になるのかということです。 文章を書くのが苦手な私の場合、前半はわかりやすく理解できましたが、後半は難しすぎました。かかる言葉と受ける言葉をしっかり意識してわかりやすい文章を書くようにしようと思いました。2017/10/15
nrk_baby
5
参考になる。梅棹忠夫最強説。2015/08/09
工作魂
5
「日本語の作文技法」は学生の時に読んだ記憶はあるものの、ほとんど忘れていて(^^;)、表題に惹かれて読んでみました。機械的なルールでここまで分かりやすい文章になるのかと感心するも、植民地的な考え方を嫌う著者の意向がせっかくの論旨を捻じ曲げた感があり、残念。中学生に読ませるにはちょっと厳しいかも。でも、本論の日本語の教科書としての価値は高く読んでもらいたくもあり、なんとも難しい。2014/02/04