内容説明
名作の故郷を訪ねて、熟達の旅人が日本と世界の街をめぐる。
目次
ヨーロッパ篇(名探偵が住んだ街―ロンドン ベイカー・ストリート;オペラ劇場と青物市場―ロンドン コヴェント・ガーデン;『嵐が丘』の舞台とSL―ハワース ほか)
アメリカ篇(豊かなアメリカ人の夢―ボストン;魔女裁判と七破風の家―セイラム;超絶主義者の魂―コンコード ほか)
日本篇(獅子文六の別天地―津島町;谷崎潤一郎の隠れ里―勝山町;恋愛のメルヘン『挽歌』―釧路 ほか)
著者等紹介
小池滋[コイケシゲル]
1931年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程修了。東京都立大学教授、東京女子大学教授などを経て、現在、東京都立大学名誉教授。19世紀英文学
亀井俊介[カメイシュンスケ]
1932年、岐阜県生まれ。東京大学大学院比較文学比較文化博士課程修了。東京大学教授、東京女子大学教授を経て、現在、岐阜女子大学教授。アメリカ文学、比較文学
川本三郎[カワモトサブロウ]
1944年、東京都生まれ。東京大学法学部政治学科卒。『朝日ジャーナル』編集部員を経て、現在、評論家
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感想・レビュー
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あきあかね
10
小説の作者と作品は、具体の土地、場所から離れて存在するのは、きっと難しいだろう。 「風と共に去りぬ」の主人公スカーレットが愛し、生きる支えとしたジョージアの赤土、「いよいよ死ぬ時になって自分が本当に生きることをしなかったと思い知らされることのないようにしたい」と、ウォールデンの池のほとりに移り住み「森の生活」を著したソローなど、その土地と作品との結びつき、土地がもたらす喚起力は極めて大きい。 本書は、ヨーロッパ、アメリカ、日本の文学ゆかりの地を60近く採り上げた文学散歩の本。⇒2019/02/10