内容説明
偉人伝でおなじみの人物にも、思い違いや失敗がある。野口英世や森鴎外ら26人の科学者が、ふとしたことから巻き込まれた「事件」とは…。
目次
飛び交った自殺説―野口英世
万有還銀術騒動―丸沢常哉
千里眼事件―山川健次郎
心中した少壮教授―北川三郎
幻の脚気菌発見―緒方正規
血液型人間学事始め―古川竹二
「味の素」特許論争―池田菊苗
サイクロトロン破壊事件―ハリー・ケリー
丙午・大地震襲来騒動―今村明恒
伝染病研究所移管事件―北里柴三郎〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポン・ザ・フラグメント
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読みたかった本。科学そのものは客観的でも、科学者は人間にすぎないですから、まあ、それなりの過誤もあるわけです。悲しい話も笑っちゃう話も、恐ろしい話もあります。森鷗外のせいで日露戦争中の陸軍に脚気患者が増えたんじゃないかという話は、脚気による戦病死者が大勢いたことを考えれば恐い話です。もちろん当時の鷗外はビタミンなんて知るはずがなかったわけですが、1910年の鈴木梅太郎オリザニン発見後に「青年」以降の作品は書かれているのだから、そのとき鷗外自身はどう折り合いをつけていたのでしょうか。2012/09/16
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