朝日選書<br> クビライの挑戦―モンゴル海上帝国への道

朝日選書
クビライの挑戦―モンゴル海上帝国への道

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022596253
  • NDC分類 222.057
  • Cコード C0322

出版社内容情報

ヨーロッパ中心史観に従うと、世界がはじめて一本化するのは、大航海時代以後ということになるが、それは、西洋史家が作った歴史の虚構である.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』151頁、より)

目次

第1部 あらたな世界史像をもとめて
第2部 世界史の大転回
第3部 クビライの軍事・通商帝国

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ピオリーヌ

7
それまで文明の破壊者といった否定的なイメージを負わされ続けてきたモンゴル帝国を捉え直す本。それまでほとんど知識のなかった時代だけに大いに勉強になった。モンゴルシステムのユーラシアの歴史に残した大きさが身にしみる。永楽帝以後の明の内向きの姿勢が、世界史の潮流を変えたのでは?というか説には大いに魅力がある。2020/03/28

TF

3
モンゴル帝国は、人種や宗教に関係なく政治・経済・各地の文化・工学に通じた優秀な人材を幅広く集め、陸海の道でユーラシア大陸を結びつけ、国家ぐるみで商業を推進し、「世界」を一つの流通システムの中に組み込むという壮大な挑戦を行った。また国家の収入の大半を占めたのは、農業生産物ではなく塩の専売と商税だった。2020/07/19

dexter4620

2
名著。人類史上最大の版図を足下に納めたクビライハーンの業績を解き明かす一冊。中国語で駅を示す「站」がモンゴル語で駅という意味の「ジャム」由来ということが明かされ、それはクビライの時代の駅伝制によるものだそう。終盤に登場する大災害によってクビライの目論見は潰えたようだが、もしそうでなかったらというifの世界も見てみたいものだ。2024/10/08

富士さん

2
再読。おもしろい、むしろおもしろすぎるくらいにおもしろい本です。今まで恣意的に、過剰に低く評価されて来たモンゴルの歴史的意義をその先進性が収斂するクビライカーンの業績を中心に積極的に再評価しようという意図を強く感じます。ワタシは杉山先生のファンなので、終始ワクワクして読みましたが、新たに恣意的に過剰に高く評価されたモンゴル史が生み出されたと言われれば否定できないような気がします。その点肌に合わない方もいるかもしれません。個人的には歴史著述に客観性を求める方がおかしいと思うので、十分支持できる試みです。2014/10/06

あしちゃん

1
モンゴル帝国と元(中国)、何が違うのだろうと思っていた。クビライ大汗の頃のモンゴルは、ヨーロッパの一部から中央アジア-中国(朝鮮付近まで)が領土だったようだ(当然 ロシアの相当を含む)。こんな巨大な領土をどうやって治めたのか・・・特に経済面から少し理解できた。 カーン自らが数ヶ国語を話せる、異国人とも直接会話し 有能な人材は登用し政策に取り入れた。クビライの前後の人達を含め すごい人達がいた(先見の明がある人達がいた)のだなと感じた。自分も ぜひ それを心掛けたいと思う。2024/09/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/347712
  • ご注意事項

最近チェックした商品