内容説明
熱情とユーモアで語る、退屈しない日本古典文学案内。
目次
『源氏物語』と私
平安後期の物語の新しさ
能の楽しみ
『おくのほそ道』の世界
世界のなかの近松―悲劇の条件について
歌舞伎における改作の功罪
外国人に俳句がわかりますか?
日本古典文学の特質
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あきあかね
17
俳句の翻訳の難しさや工夫、『おくのほそ道』の虚構性と魅力、世界文学の中の近松門左衛門など、ドナルド·キーン氏が日本各地で行った日本の古典文学の講演集。 どのテーマでも外国の文学との比較の視点を盛り込み、余情の文学、本歌取りの思想、日記由来の人物の内面を描く主観的な物語といった日本文学の特徴·個性を浮き彫りにする。一方で、あらゆる人間に共通なテーマや表現を常に見出そうとしている。その誠実な姿勢は、日本人が様々な異文化に接する際にも欠かせないと思う。 極東の小さな国の文学への著者の大きな恋心が感じられる一冊。2019/04/28
野の花
11
日本人より日本文学を理解していることに驚きました。私達にも馴染みのないマイナーな文学も読んでいます。他の国の文学にも詳しくてそれとの比較がとても興味深かったです。2018/05/10
霧凛
8
すっごく読みやすく、興味深かった!!前に英語の授業で彼の『Living in Two Countries』を読んだときにも、彼の日本、日本文学への愛を感じたが、今回もそれがよくわかった。単なる日本文学者ではなく、他国の文学にも精通しているからこその視点、普遍を知っているからこそ見えてくる日本文学の特質について、様々な面から触れていて大変面白かった。他の著作も是非読んでみたい。2018/03/01
よし
6
「おくの細道」に見る日記文学の虚構と詩歌の真実が何となくわかった気になった。”日本のシェークスピア”といわれる近松についての考察がおもしろかった。「人形浄瑠璃の型とと近松の試み」「曽根崎心中にみられる道行き」「マクベスと徳兵衛との違い・・英雄と非英雄」など。2019/04/17
RINA
4
著者は本当に日本文学を愛し、熱心に追求しているのを文章の至る所で感じた。詩を味わうにあたり、『夏草や兵どもが夢の跡』に外国人はo音のくり返しに哀しい陰気な響きに気づく。また『閑さや岩にしみ入蝉の声』ではi音の連発が蝉の声そのものだという考えは目から鱗だった。2011/04/12




