出版社内容情報
令和になっても愛されつづける長谷川町子の世界。長年にわたって読者から復刊を望む声が多かった、昭和21(1946)年から刊行されたオリジナル版の『サザエさん』(全68巻)がついに刊行。新たに新聞掲載日と注釈が付き、世代を超えて楽しめます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Midori Nozawa
13
いつ手に入れたのか?分かりません。BS朝7時15分から「マー姉ちゃん」を見ています。長谷川一家ー母、姉(マリ子)、マチ子、妹(ヨウ子)の周りの人々の様子、第二次大戦最中の世相がとてもよく分かり、良い番組です。本書ではテレビの物語が漫画の中に4コマで描かれ、長谷川町子さんの鋭いセンスに思わず吹き出しながら読みました。田河水泡先生はのらくろで有名です。戦時色が色濃くなり、のらくろが掲載中止となりました。でも漫画はこんなときにこそ大切なものだと内弟子の町子に語る田河先生でした。2022/01/07
目黒乱
10
面白い。終戦直後の風俗の勉強にもなる。巻末に注釈がついているので、時事ネタも理解できる。2024/10/27
hitotak
10
その昔、学校の図書室や地域の集会所などに全巻揃って置いてあった姉妹社版『サザエさん』が出版社を変えて再発売された。1巻は配給、買い出し、引き揚げに闇市等をネタに描かれているが、今回マンガの初出年月日と注釈が新たに加えられ、よりよく戦後の庶民生活が分かるようになった。連載当初は福岡の夕刊フクニチで連載されており、磯野家は福岡暮らしだ。食糧の乏しい時代で、サザエさんは家庭菜園に勤しみ、物々交換などもしているが、波平さんは社会的地位が高そうだし、家も立派。東京に越してから普通のサラリーマンになったということか。2020/02/24
直人
4
長谷川町子生誕100年記念──らしい。 ──で,姉妹社が出していたオリジナル版を復刊とのこと。 一番最初のエピソードが1946年4月22日! 戦後一年経っていない頃なので,マンガ中で使われている現代では馴染みのない言葉の注釈が巻末にあり,それを読んでいるだけでも面白い。 時代を追いかけていたんだなあ。2020/06/06
スローリーダー
3
漫画の単行本が今ほど出回っていなかった何十年か前は、サザエさんの本はかなりポピュラーだった。子供の頃はただ面白おかしく読んでいた。今は当時の時代背景を考えながら読む。今回の復刻版は巻末に注釈が付いた。これによって何篇かは初めて漫画の意味が分かった(P.17のシソ糖、P.21の佐伯、P.54ルパンなど)。P.65の肥桶(注釈による)を天秤棒で担ぐサザエにショック。これは畑用に井戸水を入れた水桶ではないかと僕は勝手に解釈を変えた。2023/03/20




