椿山課長の七日間

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  • サイズ B6判/ページ数 378p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022577863
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

やり残したことが多すぎる。このまま“成仏”するわけにはいかない。突然死した冴えない中年課長は、美女の肉体を借りて七日間だけ“現世”に舞い戻った。朝日新聞夕刊連載の単行本化。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

すこにゃん

74
生きている人間が一番怖いとよく言われますが、死人が幽霊になって復讐にやってくるのはもっと怖いです。いろいろオチを想像しながら読みましたが皆外れて事態は予想外の方向へ。現世の世知辛さに比べて冥土の住人がゆるすぎて思わずにんまりです。2016/07/08

ぶんこ

56
どたばた喜劇のような設定で、おちゃらけているのに・・泣けて仕方なかった。 素直に良かったとは言えない気持ちがあります。 認めたくないような。 人の死を、こんな風に扱っていいのか? モヤモヤが消えないのですが、いまだに涙が止まりません。 2015/02/27

しょこ

47
椿山課長をはじめ亡くなった3人が逆送措置で現実へ。3つの約束事と、本来の自分の姿ではなく別人として、自分の過去の真実と向き合うのはなかなか大変なことばかり。なんだかんだ、椿山課長のお父さんがいいとこもっていったなー(;´∀`)「献杯」での知子さんの言葉が良かった。"自己表現のできない女は損よ。大人の女なら必ずしも自己主張をする必要はない。でも、自己表現はしなくちゃだめ。"と"人間は「ありがとう」を忘れたら生きてる資格がないんだよ"なかなかに鋭いですな。ヤクザの場面は、あぁ浅田さんの作品だとにんまり。2018/09/27

ともくん

45
[再読] 今を、悔いなく精一杯生きようと思える作品。 悔いなく一生を終えることなど、ムリだけど努力することはできる。 人生を終える時は、想像もできないが、悔いがなかったと思えるようにしたい。2022/07/31

b☆h

44
泣けると紹介された一冊。人の死生観について考えさせられる話だった。浅田さんの作品は生死に関するものが多いのかな…。時代を感じる性差に関する描写は違和感も大きいけど、リアルにも感じる。『立ち止まって振り返る人間は、けっして幸せになれないんだ』という一文に胸が痛んだ。死役所のような世界観。救いがあるようでないような、泣けるけど私にとってはしこりも残る一冊になった。2024/07/13

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