内容説明
人間はみな、思いこみや迷信、ジンクスを抱いている。他人の目からはどれだけ馬鹿げて見えようと、自分だけの奇妙な信念に固執せずにはいられない。たとえば―1990年、アメリカのマスコミ界で「不幸の手紙」が大流行した。手紙を出した人間のなかには、ニューヨーク・タイムズ紙の発行人、ワシントン・ポスト紙の編集局長・ランダムハウス社の副社長まで含まれていた。レーガン大統領夫妻は、重要な決定を下すとき、いつも占星術師の意見を聞いていた。ウィンブルドンを5回制覇したビョルン・ボルグは、ツキを落とさないため、トーナメント中は絶対にひげを剃らなかった。知性も教養もある人々までが、なぜこうした不合理な思いこみにとらわれるのか?迷信やジンクスはどうやって形成され、人間の心理のなかでどんな役割を果たしているのか?気鋭の行動心理学者が、最新の調査や実験をもとに、迷信と思いこみのメカニズムを探る。
目次
1 魔法を信じる
2 迷信深い人―信じかたのちがい
3 迷信と偶然
4 迷信的思考
5 迷信とともに育つ
6 迷信は異常で不合理か?
7 神秘的な世界観