内容説明
本書はトルコ西部の山にある夏の遊牧地、ヤイラで過ごした夏と秋の記録、村で織られているヤージュベディル絨毯について、ユルックと同族と言われるトルクメンに伝わる秘密、最後に見つけた幻の白い天幕について、それぞれ一章ずつ五章ずつ設けている。現在の遊牧民と、絨毯や儀式、天幕などに見る遊牧民の軌跡について、そしてわたし自身が味わった遊牧民的気分もあわせて、追いかけて出会った遊牧民世界の断片をつづってみた。
目次
1 夏の放牧地(ヤイラ)
2 ヤージュベディル(ユルツク)の絨毯
3 トルクメン・今も残る秘密の儀式
4 秋の放牧地
5 ヤージュベディル遊牧民・幻の白い天幕(ユルト)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Sakie
15
1980年代、トルコやイランを巡ってはユルック/遊牧民の村に独り泊まり込む若い日本人女性は勇敢すぎよう。著者の関心は遊牧民の絨毯、羊飼い、ユルト/テント。ヤージュベディル遊牧民の住む村を探し当て、ヤイラで過ごした夏と秋の暮らしは、厳しくものびやかだ。さて絨毯。妻や娘が家事や畑仕事の合間に織った絨毯を、男たちが売りに行く。それぞれ僻地ゆえに、染色技術や文様から織られた地方がわかる。のみならず、トルコの西端で遊牧するユルックが中央アジアのトルクメンの子孫であることの証にもなるのだ。絨毯は雄弁だ。そして美しい。2024/09/23
anakamo
1
トルコの遊牧民族の生活(羊飼い)を実際やってみた系エッセイ、つうかルポ。作中でも言われてるけど、多分もうこの風景は失われてる。 著者の興味がはっきりしてる(絨毯ずき)せいか、自然とともに生きる人間の営み万歳、みたいな話は全然無くって、遊牧しながら生きているひとが現実にいる(いた)ってゆう、それだけがすごくリアル。でも風景や出来事がやっぱり美しい。2013/06/19




